古代種族が残した宇宙基地を運営するSFストラテジーゲーム『Halcyon 6』


発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie of the Week。第77回目は、『Halcyon 6』を紹介する。開発チームのMassive Damage, Inc.いわく、本作は「ローグライクSFストラテジーサバイバルゲーム」。先月登場した『Orion Trail』など、Kickstarterではここ最近SFストラテジーのプロジェクトが多数登場し成功しており、本作もその流れを継ぐ作品となりそうだ。

 


人類最後の希望「Halcyon 6」

 

宇宙マップ。中央に見えるのが「Halcyon 6」
宇宙マップ。中央に見えるのが「Halcyon 6」

『Halcyon 6』の世界では、謎の敵対種族との宇宙戦争が勃発しており、人類はかなりの苦戦を強いられつつある。そんな中、プレイヤー率いる寄せ集め部隊は、謎の古代種族によって残された宇宙基地「Halcyon 6」を発見した。プレイヤーの目的は、「Halcyon 6」を再始動させ、基地に宿る不思議な力を持ってして、敵対種族の攻勢を食い止めることだ。謎の敵対種族は地球へ一直線に向かっており、「Halcyon 6」は重要な防衛拠点となる。

ゲームは星間基地「Halcyon 6」内の施設建設や、六角形のマスで区切られた宇宙マップの探索を中心に進行する。プレイヤーに課せられた指名は「Halcyon 6の基地構築」や「クルーの管理」、「宇宙地域の探索」や「敵対種族との戦闘」だ。基地の拡張度や外交関係など、進行状況に応じてストーリーイベントが発生し、ゲーム内の物語展開や状況は大きく変化する。ゲームのあらすじに習うならば、最終的な目標は謎の敵対勢力の打倒、マザーシップの破壊となるだろう。

『Halcyon 6』は、『Star Control II』や『Master of Orion』、『X-COM』や『Civilization』といった古典作品から、近年の2DグラフィックSFストラテジー人気の火付け役となった『FTL』まで、様々な作品から影響を受けているという。特に基地構築は『X-COM』と非常によく似たデザインだ。生産能力や技術力、スペースシップ用のドックなど、各機能を強化する形で「Halcyon 6」の限られたスペースに施設を設置してゆく。また各施設に適切なクルーを配置することで、生産性や機能をより高めることができるという。各クルーには戦闘向きやエンジニア向きなど、それぞれ異なるパラメータとスキルがある。有限のスペースや資源、クルーにも目配りしつつ、「Halcyon 6」をうまく運営しなければならない。

『X-COM』によく似た基地運営
『X-COM』によく似た基地運営

またプレイヤーは宇宙地域を探索するため、建造したスペースシップにクルーを乗せて進軍させてゆくことになる。進行してきた敵対種族との戦闘や、施設設置やシップ生産のために必要な資源の確保が主な任務だ。また、ゲーム中には6種類の宇宙人種族が存在しており、彼らとともにミッションをクリアすることで、友好関係を深めることもできる。

このほか、自動生成も本作『Halcyon 6』の特徴となっており、遺棄された宇宙ステーションや周囲の環境、雇用できるクルーや宇宙人勢力の様相もプレイする度に変化するそうだ。

『Halcyon 6』は、スクウェア・エニックスによるインディー開発支援プラットフォーム「Square Enix Collective」で多くの支持を集めた。Kickstarterにて現在4万ドルの獲得を目指すクラウドファンディングを実施しており、すでに初期目標額を突破している。Steam Greenlightに登録されており、2015年の終わり頃にSteam早期アクセスにてPC版が発売される予定。Mac版およびLinux版、さらに各種ゲームハードやスマートフォンでの発売も視野に入れているという。

 

 


初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。