『Surface Pro』ノートPCという選択


Okunokami の家にあるガジェットや、新しく買ったガジェットをどうにかしてゲームに役立ててみる不定期連載です。物欲四散!

今回はこちら、Surface Pro です。記事を書いている時点で「Surface Pro 2」の話が出ておりますが、筆者はそのような邪悪なまやかしに目を向けることなく、強い意志をもって「2013年6月7日に発売されて即購入した初代 Surface Pro」のレビューを行います。ゲームをする端末としての使用感をメインに、細かなスペックに関しては調べれば出てくるので本稿では省きます。 動作テストに使用したゲームは下記のとおりです。

・『Diablo3』
・『The Elder Scrolls V: Skyrim』
・『Sid Meier’s Civilization V』
・『FTL: Faster Than Light』
・『メゾン・ド・魔王』
・『艦隊これくしょん』
・『Cookie Clicker』
・『ラ・ムラーナ』


結構熱くなる

 

ブラウザゲーム以外のタイトルは、起動後すぐに CPU 温度が 70 度程度になります。排熱は本体背面をヒートシンクに見立てて行っているので、夏場はあまり触りたくありません。寒い時期は抱えていたい感じになると思いますが、温度の表示としては多少不安になる数値です。ファンの音は高速回転時でもかなり静かで、ゲームプレイの邪魔になるほどではありません。カフェのような BGM と人の声が入り交じっているような環境であれば、よほど意識しなければ聞こえません。

別売の TouchCover / TypeCover を使用し、さらにマウスを使用することで、直接触れて本体の熱を感じることはなくなります。TouchCover は感圧式のため、打鍵感ゼロです。指でコンコンと机を叩いているような感じで、長くタイピングすると腱鞘炎になりそうです。一方 TypeCover は、一般的なノート PC の打鍵感と同様に、しっかりと押し込んだ感覚が得られます。色によほどのこだわりがなければ、TypeCover を購入すべきでしょう。ただ、タッチパッドに関してはタッチパネルの補助的なものと位置づけられているようで、一般的なノート PC と比べるとかなり面積が小さく、ゲームをするどころか作業にも辛い面があります。


VanilaのSkyrimが動く

 

出来る 出来るの
出来る 出来るのだ

 

筆者は最初「Skyrimは恐らく起動しないか、ゲームにならないレベルでガクガクだろう」と思っていました。しかし、Surface Proはやってくれました。動いた時思わず妻に「Skyrim動いた!」とSurfaceを抱えて見せに行ったレベルの驚きを与えてくれました。もちろん最低画質、かつ最低解像度ですが、意外とスムーズに動きます。マウスを振っても思いのほか追従します。一番重いとされるオープニングの馬車シーンもかなりなめらかです。ただしCPU温度は70度後半になり、ファンもゲームを起動した直後に高速回転モードとなります。

裏をかえせば、Skyrimでこのレベルで動作するということは、温度さえ気にしなければ、かなりの数のゲームがプレイ可能なレベルで動作します。描画設定の類を落とすことは必要ですし、デスクトップと比較するべくもないのは事実ですが、Core i シリーズにおける内蔵 GPU の恩恵をあますことなく受けられます。Core 2 シリーズまでのオンボード GPU のような「オンボード=残念」という図式は、今となっては成り立たないでしょう。また、ゲーム側も常に超ハイスペックを要求するようなものではなくなってきています。つまり、オンボードでもある程度快適にゲームができるのです。


マウスは必須

 

先述のとおり、キーボードのタッチパッドはゲームをするには向きません。USB ポートがひとつしかないため、Bluetooth マウスが望ましいでしょう。ゲームパッドを使用する場合、マウスを我慢するか USB ハブを利用することになります。持ち運んでの利用も考えると、小さいサイズのマウスがひとつあると快適さが段違いなんじゃないかと思っていますが、まだ購入しておりません。

また、キーボードを裏に回してタブレットモードでプレイする場合、キーボードが使えないため、タブレットとしての入力方法しか操作する手段はありません。これの意味するところは「無理ゲー」です。上記リストでは『艦隊これくしょん』と『Cookie Clicker』、つまりブラウザゲームぐらいしかまともにプレイできません。キーボードを使用せず、ダブルクリックすら使わず、クリックのみで完結するならば……といった感じです。

『Sid Meier’s Civilization V』には、Windows8 タブレット用の操作モードが用意されています。しかし、通勤時間にタブレット用モードで30分ほどプレイした結果、Surface をフリスビーよろしく投げたくなりました。あくまで個人の感想ですが、マウス操作時の操作とフィーリングが違いすぎて、移動や選択が暴発します。画面スクロールを指二本で行いつづけると指がつりそうになります。結局その時は狭いタッチパッドで我慢しましたが、マウスがあればこのような事態は避けられたはずです。

とはいえ、Civilization シリーズという大型タイトルが、Windows タブレットでのゲーミング環境にフォーカスしたという事実は、「Windows タブレットでもゲームはできる」ことの後押しとなるでしょう。


まとめ

 

ここ数年で、数多くのゲームが動作するレベルまでノート PC のビデオ性能は上昇しました。スペックを見極めて設定を下げていけば、ほとんどのゲームが動作するでしょう。新しめのノート PC をお持ちの方は、試しに「このゲーム動くかな?」といろいろ起動してみてはいかがでしょう。筆者が感じた「マジで!?」を感じでみてください。WiFi ルータもセットで揃えておけば、意外なところでゲームができるかもしれません。

ん?ノート PC では俺の動きに追従できない?このゲームをプレイするにはスペックが足りない?それならば、新しいノート PC を検討してみてはいかがでしょう。