NIGORO 楢村匠に訊く 2[後編] 『LA-MULANA2』のコンセプト

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引き続き、『LA-MULANA2』について。


 

―TGS全体 の話を続けると触れてはいけない暗黒面まで到達してしまいそうですのでここまでにします。そこで『LA-MULANA2』についておうかがいします。あのプレイアブルで出展されていたのは完全に仮のものという解釈でよろしいですか?

はい。仮のものです。2か月くらいで準備したものにすぎません。「あれが『LA-MULANA2』だ!」というのはまったく違います。ただ、せめてビジュア ル面でキャラクターが変わっているだとか、今まで見たことのないステージを味わっていただくだとか、そうした考えはありました。そこで『1』のシステムを 改良して、「新しい遺跡を歩ける」程度にもっていきました。

 

―システムを改良したとおっしゃいましたが、具体的には?

ワイド画面に対応しました。『1』では横幅640で、敵も仕掛けもそこまでしか詰め込めませんでした。しかし、ワイドにすることでその幅が広がります。

 

―ちなみに、あの状態でどのくらいの方がクリアされましたか?

土日で3人です。ただし、リベンジ者を含みます。一度死ぬポイントを確認して、再度挑戦されたということですね。

 

―イメージイラストやポップなどから妄想を膨らませたファンもいるかと思います。今回の世界観の部分はどうなっていますか? 主人公が前作主人公の娘ということはあきらかにされていますが、ほかに現段階で明かせることはありますか?

いくつかのインタビューではアバウトに応えたんですよね……その結果ヘンな情報が飛び交っていて。「今度の舞台は古代ノルウェーだ!」とかね。僕、一言もそ んなこと言ってませんよ(笑) ただ単に、世界樹・ユグドラシル・北欧神話をテーマに扱っているのは確かです。そこから派生しちゃったんでしょう。

ゲームの舞台はラ・ムラーナ遺跡です。村からスタートします。ですので、『1』と土地は変わっていません。

 

―前作と同じ村?

そうです。

 

―なんだか色々と裏読みしてしまいそうですが、あの村と。何十年後かのあの村。

5 年後です。少しバラしますと、5年経っているので村には変化があります。『1』で長老がときどきボヤキで「ラ・ムラーナ遺跡を観光地にして」と発言していました。その通りになって、村も多少様変わりしています。ちょっとおカネが潤った村、みたいな。お土産屋くらい出ているかもしれません。温泉も立派になっ ていたりとか。あんな端っこの方の水たまりみたいなのじゃなくてちゃんと入り口と屋根があったりとかね(笑)

 

―5年後、そして主人公の女性キャラの体つきをみるに、『1』のときに娘はいた?

いたんじゃないですかね?(微妙な間) あまり考えてなかったんですよ。考えなしに博士の年齢を31歳にして娘を出したのですが、どう見ても20代ですよね。10歳くらいにできた子供かよ!ってなっちゃってるんですが、その辺の設定はこれから考えるとして……(両者笑)

5 年後というのもなんとか設定を考えられるかなというラインだったのです。最初は2年後とかにしていました。「これじゃ年齢差が説明がつかない!」となっ て、5年後にしました。あと、10年後にするとムーブルクが歳をとりすぎててヒロインを張れないという要因もありました。彼女が20代中盤でとどまってい なければなりません。

そして、ラ・ムラーナ遺跡の設定について。さんざん『1』を出したあと「続編が出ないのか?」と聞かれて「出せねえ!」と応じていました……まあ、言いながらずっと『2』のことを考えていたのですが(笑) その際、エジプト文明であるとかメジャーな古代文明ネタを使い尽くしてしまったから、という理由で説明していたんです。

『2』は、神話で す。『1』では神話ネタはあまり使っていません。ギリシャ神話とかシュメール神話とか。そこから派生して北欧神話です。北欧って、神話にかんする遺跡って ほとんど残ってないんですよね。ヴァイキングの砦とかならありますけれど。「オーディンのなんとか」みたいな建造物はぜんぜんありません。そうしたことも あって『1』では北欧系のネタをそれほど使っていませんでした。

北欧神話はメジャーです。神話をテーマにして扱えば幅広く取り扱えるし、 『1』で有名な遺跡を取り扱ったのにも引けをとらないものが創れるかなと考えました。そこで、『1』ではあまり扱わなかった北欧系のネタを根っこにしてス トーリーを組んでいます。それでノルウェーとか言われたんでしょう。

 

―北欧……。じゃあラスボスは……

ラスボスは……考えてはいますけど。もちろん表には出せませんが、『1』のラスボスと何らかの関連はあります。「オトン」とか言われてますけど、それはないですよ(笑)

 

―うかがっても絶対に答が返ってこないような質問をするのも気がひけるのですが、『1』の最後の最後に仕込まれていたオチが MSX ネタでした。今回も MSX ネタで決めますか?

MSX ネタはひと通りやってしまったのです。たとえばお店の店員の名前もパロディでした。だから、「もうない」んです。ただ、育ちが MSX ゲームですからね、何かしら影響が出るのは間違いないでしょう。あと、『1』のあの最後のネタは主人公が男性だったから成立したもので、『2』で同じこと をやってしまうと意味合いが変わってしまいます。

 

―続き物ということになりますが、『2』が『1』からどう続くのかさっぱり想像できません。

でしょう(力強く) そりゃあまあ4年前から考えてひねり出したものですからね(笑) ただ、『1』自体もストーリーは要所要所で説明はあったものの、基本的には冒険を続けるゲームでしたから。バックボーンがしっかりと設定されていて、冒険 がゲームのメインになることは変わりません。

ただ、『1』では曖昧にしていた部分を『2』でははっきりさせたいと考えています。ストーリーや設定についてですね。

 

―『1』で遺跡ネタを使い尽くしたから神話ネタ、とのことですが神話だけでいうなら世界各地にあります。なぜあえて北欧神話にフォーカスしたのですか? メジャーだからという理由以外ありますか?

4年前に何を思ったのかはっきりとは覚えていないのですが、「世界樹」にピンときたのです。世界樹をもとにマップを構成しようと考えたのです。

北欧神話自体が口伝ですのでどれを採用するかはまだ迷っているのですが、「人間界」だとか「妖精界」だとか色々な世界に分かれていますよね。あれがすごく都合がいいんです。

神話が昔から好きだったんです。神話って地域が違っても類似したような話がありますよね。どこの神話にも洪水伝説があるとか。そういう発想がもともと『LA-MULANA』にはありました。全人類の根っこがここ、という。

そこでそれを神話にあてはめて、『LA-MULANA2』の遺跡が全神話発祥の地、としているわけです。北欧神話をベースにしつつも、エジプト神話と共通しているような説話があればエジプトステージを創ることができます。そうした考え方です。

 

―なるほど。神話にフォーカスされている理由が少しずつわかってきました。

デザインとしては、エジプト風であるとかギリシア風であるとか、そういう部分は残ると思います。多少なりともデザインはもっと悪意がこもった感じにしないと……

 

―悪意?

設定としては、『1』のラ・ムラーナ遺跡の裏みたいなものです。つまり、『1』からあぶれたような人たちが送り込まれたようなところなのです。続編だから難 しくなるというのは頭にあるのですが、なにより「悪意の塊のような遺跡」を目指しています。今度はもっと怖がらせたいです。

 

―怖がらせる?

” 迷いの門”の演出などについて「怖い」という感想がありました。『1』のときは怖がらせようという意図はありませんでした。ただ、投稿動画には「怖い」と いうコメントが多々ついていたりするのです。それを見て、怖がらせるというのもゲームプレイヤーの感情を動かすのに使えるなと考えつきました。今度は「怖 がらせる」という要素も深堀りします。

 

―単純にプレイヤーを殺すのではなく、恐怖させる?

演出面などでです。「なんだか知らないが背景が怖い」といったふうに。何気なくプレイして、ふと気づくととても怖いものがある、とか。

 

―どちらかというと演出面から怖さを表現する?

そうですね。『1』の頃はオリジナル版の再現に徹底していたので、そうした部分の統一感が必ずしもあったわけではありません。『2』では、最初から方向性についてテーマをもって、全ステージをそのテーマに則って創ってゆきたいですね。

『洞 窟物語』のイベントに出た時痛感したのですが、単独で創っているゲームはその分作家性が出やすいのです。メリット・デメリットは当然あるのですが、1人で 創るからこそ世界観が統一されている、という観点からすると僕たちはチームでやっている分弱いと思うんです。ですから、あの作家性に勝とうと思えば最初か らテーマを決めて全員に周知して創るくらいしなければなりません。

 

―すでにそうしたレベルのことまで考えていらっしゃるのですね。

もとがデザイナーだからというのもあるでしょうね。デザインというのは最初にコンセプトを決めるのです。それがブレたらとんでもないことになります。3人で創っているぶん最初にコンセプトを伝えないと、創っているうちに末端部分の統一性が損なわれかねないのです。

 

―では、世界観や設定以外に、ゲームの部分について抜本的に変わることはありますか?

とりあえず TGS の段階では仕様は固まっていませんでした。会議もしておらず、僕の頭のなかにあるといった程度です。TGS の出展物であらぬ想像を膨らまされないよう、『1』のシステムを流用しました。

創り直す以上もちろん流用ばかりでパラメータだけが違うなどということはありません。『2』を名乗る以上、なにかアクションが1つか2つ増えていたほうがいいのではないかと考えています。『1』でやれたらよかったなと思うことを取り入れるという案もあります。

たとえば『1』の実況動画を見ていて3人全員で反省した点として「コショウはちゃんとまけるようにしたらよかった」というものがあります。プレイされる方、 みんなコショウをかかげるんですが何もアクションを設定していなかったんです。粉がパサッと散ってそれに反応するイベントくらいあってもよかったですよ ね、コショウ持って人と話すとクシャミして会話が進まないとか(笑) まあ、それは末端の部分です。キャラクターのアクション面では絶対に変えてゆきます。

それと、『1』がオリジナルの再現に徹底したため、ヒ ントの整理ができていないという問題がありました。終盤のヒントが序盤にぽつんと仕込まれているとか。それ自体は僕は好きなのですが(記者笑)。「あの時 のヒントだ!」と思い出したときのビックリ感は提供したいですからね。

ただ、それが後半に活かされるヒントなのか、その画面内で完結するも のなのか、示唆が全然ありませんでした。ですので簡単な謎解き、たとえば「ここの壁を壊せ」みたいなものはすぐ近くにヒントを置いて、ストーリーにかかわ るようなものは石碑の形自体を変えて「全体的なヒントだよ」と明示してあげるだとか、そういったことも考えています。

システムとはちょっと 違いますけれど、”ルール設定”ですね。例を挙げるならば『1』では壊せる壁と天罰を受ける壁が平気で同一画面内にありました。順番に敵やマップを創って いったので、最初の方の敵と最後の方の敵で全然仕様が違ったりしていました。そういうことは回避するつもりです。

シューティングゲームでい うならば、「絶対に壊せない弾」と「壊せる弾」と「盾で防げる弾」を色や形で区別したりしますよね。『1』ではそういった配慮が全然ありませんでした。 ちゃんと見ただけで判別できるようにするのか、あるいはそれすらも探るゲームにしてしまうか……。

“難しくする”という意味ではなく”整理”です。こちらの意図が伝わるような”整理”をしなければならないと考えています。

 

―『LA-MULANA』はアクションゲームとしてみても良質でした。そこにメスが入るということは? たとえばキャラの動きが増えるとか。

まだ企画段階なのでなんともいえませんが、たとえば”しゃがむ”モーションを入れたらどうなるのかだとか、プレイヤーの切り替えはアリなのかとか、壁を掴ん で登れるのはどうかとか、色々と検討しています。まだアイデア出しの段階ですね。ただ、やはり何かしら変化をつけていきたいと思っています。

 

―ちなみに主人公の武器はやはりムチですか?

あ の辺は変わらないです。システムを流用する部分ですし。さすがに鍵剣は別の武器にしますけれど。あと、「オノ万能説」も何とかしなければなりませんね。女 の子が振ってるんだからオノは弱めにするとか。もう少し刀を便利にするとか……あと「チャクラム強すぎ問題」とかもね(笑)

 

―あとはまきびしの無敵抜けもですね(笑)

そう(笑) 具体的にはまだなんともいえませんが、「こうしたらよかった」と思う場所は調整してゆきます。

 

―徐々にゲームのビジョンが見えてきた気がします。では、『2』のボリュームは?

これは単純に「同じ」と思っていただいて結構です。『2』になってボリュームが減ったとなったら何を言われるかわかったものではありません。かといって増やしたら僕らでは創りきれないリスクが出てきます。ですから、目標としては『1』と同レベルの規模を想定しています。

今マップ設計はもう終わっているのです。画面数は『1』のものを数えて、それ以上にならないようにしました(笑) ただ、今度ワイド画面になったのでマップ自体は広くなっていますね。

 

―ではもう世界樹は完成している。

そうです。組んではいませんが、紙の上ではもう出来上がっています。『1』はオリジナルを出してリメイクして、Wiiウェアで出して、PC で出して、と何年もかけて煮詰められたものです。そうした経緯を踏まえ、『2』を同じ煮詰め具合まで1年程度で到達できるとは思えませんでした。だから、 4年も前から計画していたのです。

ストーリーはそれほど考えていなかったのですが、まずマップを創りました。仕掛けなどは何もないもので す。そして遊ぶ過程で仕掛けを組み込むだとか、面白くないマップを変更するだとか、謎を絡めるだとかしてゆくのです。そうした工程を早い段階から繰り返さ ないとヤバいという意識がありました。今あるものは第4段階目くらいです。何度もリバイズました。

 

―やはり謎解きが核になるということですね。

それはもう間違いありません。TGS のときは作業が間に合わなくて石碑が読めなかったんです。あれだとただのトラップゲームになってしまうんですよね……

 

―あのとき石碑が読めないこと自体が挑戦状なのだろうと思い込み、徹底的に探してしまいました。

(笑) 本来ならスキャナは標準装備で持たせて、ヒントはちゃんと読ませるはずだったんです。みなさん引っかかっていた即死トラップも、下に石碑があって「近づく な」と表示させるつもりだったんですよ。そのヒントがあれば警戒もしますし、『LA-MULANA』というゲームがどういう性質なのか理解もされます。無 いと不意打ちでしかないですからね(笑)

 

―では話題を変えて、気になる発売日については?

これは TGS のインタビューでも色々応えてきました……なんか海外のサイトで「2014年リリース」だなんて書かれちゃいましたが。僕は一言も2014年だなんて言っ ていません。ただ、「理想は1年でゲーム1本。それでも現実は厳しい。とはいえ2年はかけすぎ。」と2013年に発言したので逆算して2014年と解釈さ れたのかもしれませんが、公式には発表していません。

Wiiウェアのときに2009年発売だなんてぶちあげて恥をかいたので(注: 実際に発売されたのは2011年6月)、まだ出来てもいない・創り始めてもいないもののリリース日について云々するのははばかられます。それでも、早けれ ば2014年の終わり頃・頑張って2015年頭頃というのを目標にしています。同じゲームばかり長いこと創っているわけにもいきませんから。

 

―別にプロジェクトが走ったりしているということは?

一度ストップをかけたシューティングも、『2』を創っているあいだに何か閃いたらプランは動くでしょう。プランのみの企画でいえば、僕らは5・6本あります。それらにいつ手をつけるかはわかりません。企画書だけ創って寝かせている状態のものがあるといえばあるわけです。

何 故長い間創っていられないかというと、創っている間はニュースも発信できませんし、遊んでもらうものもありませんし、待っているファンも歳をとってしまい ますし(笑) ゲームを創るからには、1年か2年かで世に出さなければマズいかなと思っています。あとは資金面ですね。発売せずに2年は保ちません。

 

―ということは今は『2』の開発だけに集中していると。

そ うです。……弾が無いわけではないんです。『2』をやっているけど「これだったら動かせる」というものもあります。『LA-MULANA』の Vita 移植の話題がありましたが、あれは基本的に僕たちが移植しているのではなく、移植作業を依頼しています。そういった具合に、委託すればどうにかなるのでは ないかといった事は常に考えています。

これから1年か2年、何も出ないじゃあ寂しいですからね。『2』がこうなるよ!という情報を小出しで2年ももたせられません。

TGS で、仮のものではあれ『2』を遊んでもらえたのはすごく良い体験でした。プレイされているのを見ていて、想定外の動きをされる方が多々いらっしゃいまし た。とても参考になりましたね。ですから、国内でも BitSummit であるとか、そういうイベントがあればプレイアブルの形でぜひとも出したいです。

TGS 版を出して、BitSummitではもうちょっとシステムを変えたものを出して、今度は違うフィールドでテストプレイしてもらう……テストプレイって言っ ちゃダメですね(笑)、まあ遊んでもらってその反応を見て改良を加える。ロケテストとして非常に優秀な仕組みになりえます。

『1』のときのように本リリースまで何もないのではなく、イベントなどで露出する機会を増やそうと考えています。

 

GDC 講演でおっしゃっていた「死亡説が流れる」のは防ぐと。

そうです。とくに今年になって日本のインディーが話題になることが増えました。基本的にほかの人が目立つと頭にくるタイプなんですよね、僕。だから 『TorqueL』や『ファタモルガーナの館』なんて悔しくってしょうがない、「話題奪うなよ」ってね(笑) そういう側面もありますので、積極的にイベント出展などはしてゆきたいです。

TGS のバージョンも何らかの形で公開できるといいかもしれませんね。来場してくださった方がプレイできるというのはプレゼント的な意味があるのですが、来れなかった人が遊べないというのももったいないですから。

オ リジナル版『LA-MULANA』も最初に1面だけ体験版として出して、全体的な骨組みができてから先行版を出し、最終的に完成版を出しました。そうして 段階を踏みつつ改良を加えるというスタイルは今のやり方にピッタリ合っています。適宜プレイ可能なものを公開する、というのが今風でしょうね。謎解きゲー ムなのでずっと秘密にしておくのがベストなのかもしれませんが。

 

―死亡説回避について。個人的な感想で申し訳ないのですが学研さんとのコラボの『ルエミーザ・小杉博士の遺跡クイズ』が非常に素晴らしいと感じています。ああいったプロモーションを採用する可能性は?

あれは Wiiウェアで売るからいろんな層にアピールしなければならないという動機で生まれたのですが、あれが広報として役立ったかというと甚だ疑問で(笑) その割に文章量がすごくて、手間が相当かかったんです。楽しかったですけれどね。また、文章量が多すぎて英訳できませんでした。英語圏への広報という意味 では大失敗だったかもしれません。

さすがにスピンオフでのフラッシュゲームは無理だとは思います。しかし、アート部分の公開や、アルファ版を遊んでもらうという構想はあります。

投稿動画のコメントを見て参考にするケースはしばしばあります。単純にバグを見つけてくれるプレイヤーもいますから(笑) 今の時代これを活用しない手はありません。途中段階で遊んでもらったり、それを観てもらったりといった手法はやってみたいです。

謎解きゲームなので、「発売前にネタバレになってしまうじゃないか」という懸念もあるでしょうが、「だったら見ない」という選択もあるわけです。今からでも知りたいという人は見ればいいし、謎解きを新鮮に楽しみたいのならば発売まで待っていただくというのもいいでしょう。

「オープンにしたデバッグ」というのは面白そうです。ただ、ひと通りデバッグが終わったあとで、”デバッガー”の皆さんを騙す罠を僕らは平気で仕掛けますからね(笑)

 

―そうおっしゃるだろうと今思っていました。

(笑) 「NIGORO はこういうことをするよ」というイメージを定着させたいと思いっていますから。リメイク版『1』のときもオリジナル版と変えた部分でハメられて悲鳴を上げ たプレイヤーはいらっしゃいました。それに、段階を追って盛り上がるのも僕ららしいかなと思っています。

 

―最後に『2』に期待されている方へメッセージをお願いします。

世間ではインディーの2作目ってあまり出ていませんよね。続編が初代を超えられるのかという問題もあります。そこは”遊んだ人が NIGORO をどう思っているのか”を信用してもらえると嬉しいですね。現時点で形もなにもないので「面白いよ」とは言えないのですが、NIGORO だったらこのクオリティになるだろう、と信じて待っていてください。

 

―ありがとうございました。

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