徳は足りていますか?仏教系STG『摩尼遊戯TOKOYO』国内でクラウドファンディングを実施中。Nintendo Switch版も計画

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第379回目は『摩尼遊戯TOKOYO』を紹介する。

スタジオ常世が開発する本作は、一言でいうと「仏教系シューティングゲーム」。おもにチベット仏教で使用される回転する筒状の仏具で、回すとお経を唱えるのと同じ功徳があるという「摩尼車(マニぐるま)」のように、ゲームをプレイすることで功徳を積むというコンセプトだという。

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本作は2015年に福島県いわき市で開催された芸術祭にPC版が制作・出展されており、現在はNewニンテンドー3DS向けの発売を目指している。当初は2016年の発売を予定して昨年のBitSummitの任天堂ブースにも出展されていたが、「徳が尽きて」開発がストップしてしまったため、現在開発資金を募るクラウドファンディングをCAMPFIREで実施中だ。

縦スクロール・シューティングゲームである本作は、Newニンテンドー3DSの上下画面をひとつの縦長の画面として使ってステージが描かれる。ゲームはまず10個の質問に二択で回答することから始まる。プレイヤーが現世での功徳を清算(自身の普段の行いに照らして回答)すると、その内容が読経何回分の功徳かが算出され、その回数がライフゲージとなる。木魚型のマシンに乗ったプレイヤーは弾を撃つかわりに「よし」という言葉を打ち出してさまよえる魂を救う(敵を倒す)ことができるが、同時に功徳の回数が増加していくため、これはライフゲージであると同時にスコアも兼ねているようだ。

ステージは仏教の考えである「六道」になぞらえて天道・人間道・畜生道・地獄道・餓鬼道・修羅道の6つが用意され、好きな順番でプレイすることができる。ステージの最後にはそれぞれ如意輪観音・准胝観音・馬頭観音・聖観音・千手観音・十一面観音が待ち受けており、これらの観音様に「お参り」することが各ステージの目的となる。

それぞれのステージには表輪廻と裏輪廻の二つの面が存在しており、画面のタッチやLRボタンでゲーム中にリアルタイムに切り替えることができる。これによってステージ上の障害物を回避できたり、敵の姿形が変わるなどする。6体すべての観音様をお参りして(ボスを倒して)、六道輪廻を抜け出した(全6ステージをクリアした)者だけが、現世の向こう側にある常世(TOKOYO)にたどり着くことができる。

表輪廻と裏輪廻、まったく異なる世界に切り替わる
表輪廻と裏輪廻、まったく異なる世界に切り替わる

「ゲームの歴史上で最も徳の高いゲーム」を目指す本作の開発はディレクション/グラフィックを担当するたかくらかずき氏を中心に、平野佑樹氏がプログラミング/レベルデザインを、GigandectがBGM/SEを担当しておこなわれている。CAMPFIREでのクラウドファンディングは折り返し地点を過ぎて残り30日となった現在、目標金額200万円のところ125万円ほどが集まっている状況だ。目標金額を達成した場合、隠しキャラクター(コードネーム:宣教師)や地獄モード(ハードモード)の追加をストレッチゴールとして予定しており、その先には英語版となる『Zen Shooting TOKOYO』やNintendo Switch版の追加も計画しているという。

All-In方式に設定されているため、目標金額に届かなかったとしても集まっただけの金額が開発資金としてスタジオ常世に渡る。3000円以上の出資で本作を入手することができるが、目標金額を達成できた場合はNewニンテンドー3DS版かPC版(Windows/Mac)かを選ぶことができ、達しなかった場合はPC版のみとなる。リリース時期は2017年10月の予定。PC版については今後Steamで販売することも検討しているそうだ。

Image Credit: YouTube: Nintendo公式チャンネル
Image Credit: YouTube: Nintendo公式チャンネル

本作は難しい言葉が並んではいるが敷居は低く、ゲームを通じてそれとなく仏教の世界を感じ取れる作りになっているよう見える。また、たかくら氏が描き出すビジュアルは仏教という枠にとどまらない魅力がある。国内のクラウドファンディングサイトを利用しており比較的参加しやすいこのプロジェクト、興味がある方はこれまでに貯めた功徳をもって回向(支援)してみてはいかがだろうか。

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