『P.T.』系サイコロジカルホラー『MADiSON』開発中。呪われた少年が、カメラ片手に閉ざされた空間を探索する

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発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第493回目は『MADiSON』を紹介する。

本作はUnityを用いて開発されている一人称視点のサイコロジカルホラーゲーム。ある日、主人公「Luca」は閉ざされた家の中で目覚める。出入り口は見当たらない。それに、なぜだか彼の両手は血で濡れている。廊下には彼が通っていた高校から送られてきた手紙が置いてあり、それによると「Luca」は退学処分を受けたようだ。ここ数週間のうちに彼の様子が激変し、学校職員の力では、不穏な落書き、自傷行為、クラスメートに対する暴力・暴言といった彼の異常な行動をコントロールできなくなったとのこと。しかも肌身離さず持ち歩いているカメラは、彼にだけ聞こえる声でささやきかけてくるという。

悪霊「MADiSON」に呪われた「Luca」は、何十年も前に始められた不吉な儀式を完遂すべく、忌まわしい行為に手を染めることとなる。はたして彼は「MADiSON」の魔の手から逃れられるのだろうか。

インディーデベロッパー「Crybaby Studios」が開発する本作は、2014年8月に公開されたのち配信停止となった幻のインタラクティブ・ティザー『P.T.』を強く想起させる。ドアがきしむ音 、ゴキブリが這う薄暗い廊下、壁に飾られたモノクロ写真。振り返ると先ほどまでなかったはずの古時計が置かれている。誰もいないはずの隣室からは不意に物音が聞こえてくる。また首吊り用のロープが垂れた不気味な一室の壁には穴が開いており、覗くと奥に隠し部屋が広がっている。その異様な空間の中央に置かれたテレビがひとりでにつき、殺人事件に関する報道が流れ始める。突然の大音量と得体の知れない映像によるジャンプスケアがプレイヤーを襲うことも。

プレイヤーは閉じられた空間を探索し、キーアイテムや読み物アイテムを拾いながら、家の中に隠されたパズルを解いていく。『P.T.』フォロワーと思わしき本作であるが、特定の場所をポロライドカメラで撮影することで、人の目には映らない超自然現象を目撃するという、『P.T.』にはないゲームメカニックが組み込まれている。写真の現像処理が進むにつれて、見えてはいけない何かが徐々に浮かび上がってくる。そうした静かなる恐怖が待ち受けているのだ。

『MADiSON』の対象プラットフォームはWindows/Mac。製品版のリリースは2018年を予定しており、itch.ioでは無料デモが配信されている。

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