実物大のオアフ島を探索する、自由度の高いオープンワールドアクションRPG『Nightmarchers』開発中。神々の力で鳥やサメに変身

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第511回目は『Nightmarchers』を紹介する。

ポストアポカリプス・ハワイアンシューター

『Nightmarchers』は実物大のオアフ島を舞台とした、三人称視点のオープンワールド・アクションRPGである。本作の世界では50年前、「偉大なる落雷」と呼ばれる大災害によりオアフ島の人口が激減。島全体が廃墟と化した。生存者たちは外界から隔離されたまま、半世紀にわたり避難生活を続けている。これだけでも十分な苦難なのだが、恐るべきことに「偉大なる落雷」は、ハワイ神話に登場する半神半人「カマプアア」を現世に召喚してしまう。暴虐なる豚神「カマプアア」は、荒れ果てた大地を統治すべく、狂信者たちを引き連れてオアフ島に降臨。住民たちの命を次々と狩り取っていく。

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主人公カイ(Kai)もまた、豚神の暴政に屈した集落の一員であった。カイは狂信者たちの襲撃を受け、彼が属するホヌ族もろとも落命する。ハナウマ湾に住むホヌ族は、カフナと呼ばれる祈禱師たちの末裔。精霊として一族を見守っていた先祖たちは、「カマプアア」に蹂躙された島の現状を見かねて、カイを蘇らせることを決意する。ただし、元通りの人間としてではなく、古代神から力を授かった半神として。「カマプアア」の横行から島を解放すべく、ひとりの半神戦士が黄泉の世界から帰ってくる。

勢力争いに関与し、オアフ復興を目指す

厄介なことに、オアフ島では「カマプアア」軍の侵攻が進んでいるだけでなく、生き残った人間同士の熾烈な勢力争いが繰り広げられている。現地民の「Oahuan」、先住民族の「Ali’i」、海兵隊の残党「Lava Dogs」、そして大災害を引き起こした科学研究組織「T.R.I」。プレイヤーは島の復興を図るため、4つあるファクションのいずれかに肩入れすることになる。それぞれ価値観や復興後の展望が異なり、どれかひとつのファクションと友好関係を結ぶと、別のファクションから敵対視されるようになる。

また本作ではファクションの友好度とスキルツリーのアンロックがセットになっている。島中に点在した「カマプアア」軍の野営地を制圧することでスキルポイントを獲得し、その敷地を託すファクションを選択。与したファクションによって、違ったスキルを習得できるようになる。狩猟能力に長けた「Oahuan」ならばライフル銃・治療・乗馬、最先端技術を誇る「T.R.I」ならばハイテック武器に関連したスキルを覚えられる。先住民族の「Ali’i」からは身体能力や精神力の向上法、海兵隊「Lava Dogs」からは自動火器や爆発物の取り扱いを学べる。なおファクションの選択はプレイヤーだけでなく、島の生態系にも影響を及ぼすという。

こうしてプレイヤーは、「カマプアア」軍の制圧と島の復興を同時に進めることになる。ただし獲得できるスキルポイントには限りがあり、ゲームを一周するだけでは全てのスキル(約50種)をアンロックしきれない。各々が目指すプレイスタイルに応じて、ファクション/スキルツリーを厳選する必要がある。友好度の上昇とともに進行するファクション・クエストも、一度のプレイで全て見届けることはできない。何度か周回する中で、異なる戦術や見解に触れ、新しい未来を形成していくのだ。

鳥として大空を舞い、サメとして水中に潜る

主人公カイは、ファクション固有のスキルツリーとは別途、現地の神々から授かる神秘の力を操れるようになる。島の各所には主神「クー」「カーネ」「カネロア」といった神々の聖域(ヘイアウ)があり、それらを解放することで強力な力を得られる。変形能力により鳥類に変身すれば、安全圏から敵地を偵察し、そのまま上空から舞い降りて襲撃するというダイナミックな戦術を実践できる。そのほかサメに変身して水中を探索したり、霊的ビジョンで壁越しの相手を探知したりといった能力も発揮。飛び交う銃弾を魔力でねじ曲げ、火山の噴火や雷撃といった自然現象により周囲に大打撃を与え、神々の力が宿った弓矢で敵をマインドコントロールするという、生身の人間では不可能な戦法を繰り出せる。

本作は敵拠点の制圧手段が豊富で、弓矢・迷彩といったステルス系の装備を使った潜入、近接格闘による力技、遠距離からの狙撃、重火器による正面突破、神秘の力に頼った豪快な破壊活動など、好みの方法で敵の無力化を図れる。銃器はマガジン、マズル、スコープなどのアタッチメントを装着することでカスタマイズ可能。炎・雷・氷といった属性効果を追加することもできるし、「T.R.I.」ファクションに与していれば、超自然エネルギーを放出するSFチックな武器を扱うこともできる。邪神の横行、人間同士の対立、外部世界からの隔絶。混沌に包まれた島に秩序を取り戻すためにも、銃器・科学・神秘、ありとあらゆる力を駆使するのだ。

※さまざまな戦術を紹介する説明動画

分岐するクエスト構造

クエストの解決手段も複数用意されている。たとえば「手術器具を持ってきて欲しい」という依頼を受けた場合、目的物の所有者と話し合いによる交渉を試みてもよいし、面倒であればサクッと盗む、あるいは所有者を殺害して持ち出すという暴力的な手段に出てもよい。そしてプレイヤーの言動によってクエストの展開や、周囲の反応が変化する。そもそもクエストNPC全員が信頼に値する人物であるとも限らない。依頼を断る、もしくは依頼主をその場で抹殺するというのも選択肢のうちなのだ。

主人公カイは島の住民だけでなく、大自然をさまよう精霊たちからもクエストを受けることになる。死者の願いを叶えるか、ないがしろにするか、これまたプレイヤーの自由である。こうしたメイン/サイドクエストのほかには、カイの言動や習得済みのスキルに応じて発生するサブイベント、ダイナミックに変動する難易度システムなどでプレイヤーに刺激が与えられる。なお、オアフ島では「カマプアア」軍や敵対ファクションだけでなく、「Nightmarchers」と呼ばれる危険な亡霊戦士たちの行進にも注意せねばならない。クエスト外でも油断は禁物である。

開発元の「Wyrmbyte」は、『Auto Assault』『LEGO Universe』といったMMOタイトルに携わってきた業界ベテランたちが、2013年に立ち上げた米国のゲームスタジオである。昨年12月20日からは、「Fig」にて開発資金を募るクラウドファンディングキャンペーンを実施中。初期目標金額は10万ドル(約1100万円)、キャンペーン期間は2月17日まで。本稿執筆時点では24日を残し、438人の支援者から3万6777ドルを集めている。

戦闘スタイルからクエストの進行手段まで、自由度の高さを売りとしている『Nightmarchers』。対応プラットフォームはPCで、発売時期は未定となっている。

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