武器とのロマンスを楽しむアクションゲーム『Boyfriend Dungeon』開発中。ダンジョンデートを重ねて愛を深める、日本語対応予定


発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第512回目は『Boyfriend Dungeon』を紹介する。

性格診断RPG『Moon Hunters』などの開発元として知られるインディースタジオKitfox Gamesが、新作『Boyfriend Dungeon』を開発中だ。本作は、ダンジョンを探索してモンスターを倒す2Dアクション・アドベンチャーゲームだ。これだけ聞くとありきたりな内容であるが、本作はダンジョンで入手する武器とのロマンスが楽しめる作品だという。

本作ではプレイヤーは、夏の間だけのバイトとしてダンジョン掃除、もといモンスター退治をおこなう。プレイヤーキャラクターは特定の人物ではなく、いくつかのバリエーションから選べるようだ。ダンジョンは遺跡のような場所もあれば、未来的な施設のような場所もあり、自動生成でプレイするたびに構造が変化する。その中で、さまざまな剣を手にモンスターと戦うのだ。

ダンジョンでは新たな剣を入手することもできるが、それぞれ人格を持っており、人の姿に変身することもできる。いずれも個性的なキャラクターで、しかも独身だという。逆に独身でない武器とは何なのか興味があるが、ともかく、たまたま独り身であった主人公との出会いにより熱いロマンスは始まる。

 

本作に登場する剣=恋人には現時点で3名明らかにされており、まず最初に出会うことになる「AJ」は長髪の男性で、実体は中東の剣「タルワール」である。彼は200年以上を生きており、アンティークだと言われることを嫌うミステリアスな人物だという。2人目は短剣「ダガー」である若い女性の「Valeria」。彼女はなにか秘密を抱えていて、人からの陰口に悩まされている。また、何らかの目的のために協力者を求めているようだ。そして3人目は突剣「エペ」である黒人男性「Isaac」だ。彼は家族との関係に悩みを抱えており、プレイヤーは彼に寄り添ってあげるといいかもしれない。本作にはこのようにさまざまな剣が登場し、その性別や人種もさまざまで、ノン・バイナリー(男性でも女性でもない性認識を持つ人)や、ネコなどの動物も登場する。もちろん付き合う剣によって戦闘スタイルは変化し、ダンジョンデート中に得たお金でアップグレードさせることもできる。

ゲームではダンジョンでのバトルだけではなく、剣との会話パートも重要な要素となる。公開された映像などでは、アドベンチャーゲームのようにいくつかの選択肢から回答を選んで会話を進める様子が披露されている。たとえば、Valeriaが「ねえ、さっきはごめんなさい。Jakeといたとき、あなたが見ていたことに気付かなかったの」と言い、それに対して「彼はなにを話していたんだ?」か「そのJakeって誰なんだ?」を選ぶように選択肢が表示されている。上述したように、それぞれの剣は人格を持つキャラクターであり、またさまざまな事情を抱えている。好きなものや嫌いなもののなど設定も存在し、そうした点を踏まえて会話を進めて、お互いの愛を深めていくゲームプレイとなるようだ。

本作はPC(Steam)向けに開発中で、2019年内の発売を目指している。まだまだ開発の初期段階のようで、ゲームの詳細については多くの謎が残されているが、擬人化した武器とのロマンスを楽しめるというユニークな設定や、高い評価を得た作品の開発元が手がけるとあって注目を集めている。Steamストアページによると、日本語表示にも対応する予定のようだ。