魔女狩りという名のかくれんぼ。物に化ける魔女と勇敢な農夫のマルチプレイ『Witch Hunt』が開発中

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発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第316回目はかくれんぼマルチプレイヤーゲーム『Witch Hunt』を紹介する。

「かくれんぼ」と聞いて『DARK SOULS』シリーズを思い浮かべた方は決して少なくないはずだ。同作では、侵入者や闇霊に見つからないよう擬態魔法やアイテムを使ってエリアの背景とマッチするオブジェクトに変身し、PvPの恐怖から逃れる要素がある。変身中は完全に無防備なため見つかれば必死。スリル満点のチキンプレイは子供のころ夢中になった「かくれんぼ」の無邪気な思い出を蘇らせてくれる。だが『DARK SOULS』は「かくれんぼ」がメインのゲームではない。子供の遊びには付き合ってられぬとばかりに、愛想を尽かした相手プレイヤーが去っていく光景を嫌となるほど目にしてきた。しかし「かくれんぼ」対戦に特化した『Witch Hunt』ならば、思う存分に「かくれんぼ」を楽しむことができる。「かくれんぼがしたい」という動機を共にした同志たちと、ときには隠れ場所を変え、ときには大胆な行動に出るといった心理戦を味わえるのだ。

『Witch Hunt』はタイトル通り魔女狩りをテーマとした作品だ。プレイヤーは狩られる側の魔女と狩る側の農夫に分かれて対戦する。タイムリミットまで逃げ切れば魔女の勝利。魔女はかぼちゃ、ランプ、木箱といったオブジェクトに変身でき、探し出すのは容易ではない。変身できる小道具は40種類以上もあり、何に変身するかによって操作感覚が変わる。農夫には魔女を見つけ出すための特殊スキルが備わっており、探知機能もそのうちのひとつ。魔女側は農夫が探しにこないような場所に身を潜める必要がある。「かくれんぼ」の舞台となるのは中世風の町、森林、そして魔女の家。神秘的かつユーモアあふれる世界観は「かくれんぼ」が持つ無邪気な楽しさを引き出してくれる。

本作はまだ開発段階のため最終的に実装されるかは未定だが、キャラクターのカスタマイズ機能、農夫にいたずらする魔女スキルの追加、マップの追加を予定している。また、ゲーム実況者向けに、視聴者が試合の観戦者となり試合に手出しできる機能や、マシニマ(ゲーム映像をキャプチャーしてつくられたCGI映像)を制作しやすいリプレイ機能の実装を検討している。複数のモードを用意する予定だが、マルチプレイFPSにあるランクマッチのような激しい競争は想定しておらず、あくまで友人とふざけあうことが主目的となっている。

擬態した魔女を追う農夫たち。魔女が攻撃し返せるモードも検討中とのこと
擬態した魔女を追う農夫たち。魔女が攻撃し返せるモードも検討中とのこと

開発を担当しているのはドイツの小さなインディーデベロッパーであるBarrel Roll Games。4人構成のチームで、2016年にスタジオを設立したばかり。『Witch Hunt』のアイデアは『Garry’s Mod』の『PropHunt (Hide’n’Seek)』というかくれんぼModからきている。筋金入りのかくれんぼ愛好家たちだ。ハロウィンシーズンにぴったりの作品といえるが、まだまだSteam Greenlightプログラムに登録されたばかりで、2017年初旬に早期アクセスとしてリリースされる予定。対象プラットフォームはPC(Steam)およびXbox One。早期アクセスがはじまるまでは『DARK SOULS III』や『PropHunt (Hide’n’Seek)』Modでかくれんぼ力を鍛えておこう。

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