アトラスが「スタジオ・ゼロ」を設立。『ペルソナ』でも『メガテン』でもない、“今の時代へのカウンター”として王道ファンタジーRPGを手がける

 

株式会社アトラスは12月23日、新たな社内プロダクションスタジオとして「スタジオ・ゼロ」を設立したと発表した。同スタジオは「真なる幻想世界(=ファンタジー)」への回帰をテーマに掲げており、『PROJECT Re FANTASY』と銘打った新たなRPGタイトルを手がけるとしている。同作のプロデューサー/ディレクターには『真・女神転生III-NOCTURNE』や『ペルソナ』シリーズなどを手がけた橋野桂氏が就任し、スタジオ・ゼロを率いる。同じく『ペルソナ』シリーズなどを手がけてきた副島成記氏がキャラクターデザイナーとして、目黒将司氏がサウンドコンポーザーとしてチームに加わる。

橋野氏は、『真・女神転生』シリーズや『ペルソナ』シリーズといったRPGは常に時代へのカウンターとなるようなコンセプトを持っていたとコメント。それらのシリーズが現代劇をテーマにしてきたことも、当時のRPGが採用する世界観として主流だった中世ファンタジーに対抗するためであったと説明した。そして今回設立したスタジオ・ゼロが取り組む「今の時代へのカウンター」は、前述した真なる幻想世界への回帰。今なおあふれるファンタジー作品群の中にあえて飛び込み、これまでの作品で培った経験を元に、同スタジオだからこそ到達できる素晴らしいゲーム体験を提供するとしている。

スタジオ・ゼロが手がける『PROJECT Re FANTASY』については、海外向けのプレスリリースの中でも『真・女神転生』シリーズや『ペルソナ』シリーズとはまったく異なるものになると強調している。橋野氏は、アトラス作品のファンが期待するクオリティを目指して真摯に取り組むと決意を述べている。また、本作の開発はまだ初期段階にあり、完成までにはそれなりに時間がかかるため、対応プラットフォームについてはまだ決めていないという。現在アトラスは同スタジオのための求人をおこなっており、その中で「アトラスにしか作れない王道ファンタジーRPGの開発をはじめ、アトラスが今まで手がけてこなかったプラットフォームや、既存のジャンルに収まらないゲームの開発も視野に入れています」と説明している。

なお、橋野氏は今後スタジオ・ゼロの構築に専念するものの、副島氏と目黒氏については引き続き『ペルソナ』シリーズにも携わることになり、ペルソナチームとしても今後も新作を制作していくとしている。