ラジオDJとなって“実際に話しながら”物語を進めるVRミステリー『Untethered』がDaydream向けにリリース


Numinous Gamesは最新VRミステリー『Untethered』のエピソード1をGoogleが提供するモバイルVRプラットフォーム「Daydream」向けにリリースした。Numinous Gamesといえば今年1月にナラティブ・アドベンチャー『That Dragon, Cancer』を発売したデベロッパーだ。「癌で亡くなった息子」という開発者自身の実体験をもとにした『That Dragon, Cancer』は、「The Game Award 2016」にて「Game For Impact」賞を受賞するなど、エモーショナルな作品として注目を集めた。

『Untethered』のエピソード1において、プレイヤーは海辺のラジオ局に勤めるラジオDJという役柄でゲームを進めていく。重いテーマを扱った前作とは異なる陽気な設定であり、少々意外でもあるだろう。本作は懐かしきラジオドラマ風の物語手法を使ったミステリーモノとなっている。主演はもちろんプレイヤー自身だ。ラジオ番組の進行やコマーシャルのセリフは、Googleの音声認識機能(英語のみ)を使って吹き込む。リスナーとの生電話コーナーではキャラクターとの会話も。話を聞くと、どうやら舞台となるオレゴン州の町では奇妙な現象が人々を騒がせているようで、プレイヤーは番組の進行を通じて事態を飲み込んでいく。

『Untethered』はエピソード形式(全5エピソード)での配信を予定しており、エピソードごとに異なるキャラクターを操作する。複数の視点からひとつの大きな謎を解いていくミステリーとなりそうだ。なお「Daydream」向けのVRタイトルをプレイするには、最新のAndroid 7.0 Nougatに対応した「Daydream Ready」端末およびDaydream向けのヘッドセット「Google Daydream View」が必要となるため、現時点では国内でプレイすることは難しい。2017年以降に対応スマートフォン端末が増え、ヘッドセットが普及されていくことを期待したい。本作のようにユニークな独占タイトルが増えるのであればなおさらだ。


元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)