ファミコン調とスーファミ調に世界を切り替えられる忍者アクション『The Messenger』発表。『忍者龍剣伝』を意識した作品

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カナダに拠点を置くインディースタジオSabotage Studioは1月4日、2D忍者アクションゲーム『The Messenger』を発表した。2018年内にPC(Steam)とコンソール(具体的な機種は未発表)向けに発売する。

本作の主人公は、とある若き忍者だ。彼の暮らす村は魔物の軍勢の襲撃を受けており、ついには包囲されてしまった。そんな中、彼は「The Messenger(使者)」の役目を与えられ、一本の巻物を授けられる。その巻物には村の存亡を左右するほどの強大な力が秘められており、彼はそれを携えて呪われた外の世界を旅するよう命じられる。

この『The Messenger』は1980年代後半から90年代前半、ちょうどスーパーファミコンが登場した前後のゲームから影響を受けており、グラフィックや音楽はファミコンのゲームを彷彿させる8ビットスタイルとなっている。ゲームは2Dの横スクロール・アクションゲームで、プレイヤーは主人公の忍者を操作して、さまざまな魔物やボスが待ち構えているステージを進んでいく。忍者は基本的な装備として太刀と手裏剣を持っており、それを駆使して敵を倒していくが、ステージでは同時に数々の罠にも注意を払わなければならない。トゲの飛び出た壁や、マグマのプールなどがそこかしこに配置されており、歯ごたえのあるゲームプレイを予感させる。

本作のトレイラーを見ると、主人公が忍者というだけでなく、そのゲーム性や壁を登る動作などから、かつてテクモがファミコンなどで発売した『忍者龍剣伝』シリーズを想起させ、実際に同シリーズから強く影響を受けているという。ゲームを進める中では、その壁登りやグラップリングフックのようなスキルを身につけることができるほか、入手したクリスタルをスキルツリーで消費して二段ジャンプやムササビの術の様な特殊スキルをアンロックすることも可能だ。スキルツリーでは体力上限アップや、ダメージ軽減などステータス関連のアップグレードもある。

本作はファミコンのような8ビットスタイルだと述べたが、実はゲームの中ではスーパーファミコン世代の16ビットスタイルに切り替わることが大きな特徴である。上に掲載したトレイラーの終盤でも確認できるが、ポータルのような所に入ると一瞬にして世界が変わる。グラフィックの階調が増えてよりリッチに描かれるほか、音楽もファミコンらしいチップチューンからスーパーファミコン世代相当に切り替わるという。

また、ただ単に表現の基本スペックが変化するというだけでなく、16ビットスタイルではゲームプレイのメカニクス面においてもより深みが増し、リプレイ性の高いメトロイドヴァニアゲームへと変貌するとのこと。切り替わる前後のグラフィックをよく見ると時代が変わったような表現もあり、ゲームを進めるうえでどう利用するのかということもさることながら、物語との関わりも気になるところだ。

開発元のSabotage Studioは、Oddworld Inhabitantsの新作『Oddworld: Soulstorm』の開発にも携わっているが、自らのオリジナルタイトルとしては、この『The Messenger』が初めての作品となるそうだ。共同設立者のThierry Boulanger氏は、ドット絵グラフィックにアーケードスタイルの歯ごたえのあるゲームプレイ、そして惹き込まれる物語を持ったゲームを8歳の頃から作りたいと思っていたと語っており、『忍者龍剣伝』を彷彿させるのはその当時の想いが強いが故なのだろう。昨年末にMontreal Independent Games Festivalに出品した際には好意的なフィードバックを受けることができたそうで、さらにベストゲームプレイデザイン賞とベストミュージック賞を受賞しており、高いクオリティに仕上がりつつあることを期待させる。

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