欧州セガが『シェンムー』関連のドメインを複数取得していたことが判明、リマスター版の登場が噂される


SEGA Europeが『シェンムー』のHDリマスターを示唆する複数のドメインを取得していた事実が、ドメイン検索ツールの記録から明らかになった。発見された登録名は「ShenmueHd.com」「ShenmueRemastered.com」「SheMnUeGame.com」(後述するが、誤表記は登録者による意図的なもの)の3つで、昨年9月の段階ですでに登録されていたことが分かっている。すでに一部海外メディアやソーシャルネットワークを中心に、初代『シェンムー』復刻の可能性が囁かれている。

 

シリーズ生みの親も復刻を望んでいた

『シェンムー』は、1999年にセガ(現セガゲームス)からドリームキャスト向けに発売されたアクションアドベンチャーゲーム(ジャンルの正式名称はFull Reactive Eyes Entertainment、通称FREE)。『バーチャファイター』シリーズで社会現象を巻き起こした鈴木裕氏が総監督を務め、ハリウッドをはじめとした多種多様な業界から人材を起用した空前絶後のプロジェクトとして、一世を風靡(ふうび)した。特にオープンワールドの先駆けともいえる斬新かつ能動的なゲームデザインが海外で高く評価された。また、開発費用に当時としては世界最高額の70億円を投じたことで、ギネス世界記録に登録されたこともある。現在、独立した鈴木氏が16年ぶりとなる続編『シェンムーIII』の開発を進めている。

海外サイトTSSZによると、ドメイン検索ツールWhois Lookupの記録から「ShenmueHd.com」の存在が明らかになった。登録社名はSEGA Europeで、登録日時は2016年9月7日と記されている。また、さらなる調査の結果、同社が「ShenmueRemastered.com」と「SheMnUeGame.com」も同時期に登録していたことが判明した。ちなみに2番目のドメインが正しく表記されていないのは、「ShenmueGame.com」というドメインが2015年の段階ですでに他者によって取得されているからである。この報道を受けて、『シェンムー』シリーズを支持するSNSのコミュニティアカウントでは、同作のHDリマスター版が近々発表されるのではないかとの期待が高まっている。

待望の最新作はいよいよ本制作へ移行している
待望の最新作はいよいよ本制作へ移行している

こうした期待の背景には、鈴木氏が以前から初代『シェンムー』と『シェンムーII』をHDリマスター版で復刻することに意欲を示しており、IPを所有するセガゲームスにアピールする姿勢を見せた経緯がある。同氏は「E3 2015」にて、かねてより制作を望んでいた『シェンムーIII』のクラウドファンディングを発表。世界中のファンが歓喜すると共に、Kickstarterのキャンペーンは開始2時間足らずで目標金額に到達した。その直後、動画配信サービスTwitchで開かれたQ&Aセッションにて、「シェンムーの1、2がシェンムーIIIの発売の前に出てくれると前のストーリーも分かるし、シェンムーIIIもより楽しめると思うので、ぜひこれが実現してほしい」と発言していたのだ。もちろん全てはまだ憶測の段階だが、過去2作品が復刻される可能性は皆無というわけではないかもしれない。