Windows 10 /Xbox One版『ファントムダスト』のゲーム画面が初公開。初代Xbox向け国産アクションゲームの移植版

マイクロソフトのXbox事業責任者Phil Spencer氏は4月1日、Windows 10/Xbox One向けに開発中の『Phantom Dust(ファントムダスト)』のスクリーンショットをTwitter上で公開した。本作の実際のゲーム画面が公開されるのはこれが初めてとなる。

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『Phantom Dust』は、もともと初代Xbox向けに2004年に国内発売されたタクティカル・アクションゲームだ。当時国内に開発拠点があったMicrosoft Game Studios(現Microsoft Studios)で、『パンツァードラグーン』シリーズの生みの親として知られる二木幸生氏がプロデューサー/ディレクターを務めて開発した。

初代Xbox版『 Phantom Dust 』

本作の舞台は、未知の粒子に覆われてすべての人間が記憶を失った世界。地上は奇妙な姿のモンスターが徘徊する廃墟と化し、人々は地下で暮らすようになっていた。みな自分の名前すら思い出せないが、ただひとつ「遺跡」のイメージだけが記憶に残っている。地下社会を管理する「ヴィジョン」は、その遺跡を探すために「能力者」を集めはじめる。未知の粒子は一部の人間に特殊な能力を授けていたのだ。そしてある日、謎のカプセルに入った主人公と、男がもう一人発見される。彼らもまた能力を宿しており、ヴィジョンのもとで地上世界を調査する「探索者」として活動することになる。

ゲームは地下世界で準備を整えて、地上世界でミッション(戦闘)をこなす。戦闘はトレーディングカードゲームからヒントを得て開発されたスキルシステムを採用している(能力者とは、このスキルを使える能力を持っているということ)。スキルは攻撃や防御など6種別5系統に分類された合計300種類以上が登場し、プレイヤーは入手したスキルをアーセナル(カードデッキのようなもの)に組み込んで戦闘に臨む。戦闘ではアーセナル内のスキルがアイテムとしてフィールド上にランダムに出現するため、敵の能力に合わせて任意に取得し、そのスキルを発動させて戦う。ストーリーモードのほかに最大4人でのマルチプレイモードも収録され、多様な対戦モードやスキルのトレード機能などが用意された。本作はアーセナルの構築と、戦場で求められるリアルタイムの判断がゲームプレイに奥深さを生んでいる。

初代Xbox版はファーストパーティータイトルであるにもかかわらず、海外ではマイクロソフトが販売せずMajescoから北米のみで発売されるなど、決して大きな成功を収めたタイトルではなかった。しかし、その戦略性の高いゲームシステムなどが評価され、カルト的な人気を誇っている。2014年のE3では、Darkside Studiosが手がけ二木氏も開発に参加するリメイク版がXbox One向けにサプライズ発表されたが、続報は途絶え、開発難航が伝えられたのちに開発停止された。

そして昨年のE3で、本作があらためてWindows 10/Xbox One向けに発表された。これは2014年のプロジェクトとは別のもので、リメイクやリマスターではなく、初代Xbox版の開発素材を利用した移植版だ。Code Mysticsが開発を担当している(二木氏が関与しているかは明らかにされていない)。今回公開されたスクリーンショットでもわかるように、高解像度化され1080pのワイド画面に対応している。オンライントーナメントを作成できるArenaなど最新のXbox Live機能をサポートし、Xbox Play Anywhere対応によりWindows 10版とXbox One版との間でクロスバイ・クロスセーブが適用される。また、ストーリーモードの進捗状況とマルチプレイモードが切り離され、すぐにマルチプレイを楽しめるようスターター・アーセナルが用意されるほか、すべてのスキルが最初から購入可能となる。

このような調整や機能追加がおこなわれるものの、あくまで移植版であるため、上に掲載した比較画像でも確認できるとおりグラフィックは当時のものが高解像度になっただけという印象だ。また、フレームレートは30fpsが上限となっている。これはオリジナル版のアニメーションがフレームレートに関連付けられていたため、根本的に作り直さない限り、安易に高フレームレート化するとゲームが破綻してしまうためだと思われる。一方、本作のクリエイティブ・ディレクターAdam Isgreen氏によると、ムービーシーンは圧縮前のデータが発見されたため高画質なものが収録されるという。

本作の発売時期について、Spencer氏はかねてより今年のE3(6月13日から15日に開催)の前に発売できるはずだと公言している。今回ゲーム画面を披露したのは、開発が順調に進んでいることをアピールするためだったのかもしれない。グラフィック的なアップグレードは乏しいが、本作の優れたゲームシステムを再紹介したいという同社の思いは、現代のプレイヤーにどう受け止められるだろうか。

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