『LoL』7月に新規国際大会「Rift Rivals」が開催。2017年のプロシーンスケジュールの変更を発表

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『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』の開発運営を行うRiot Gamesが、新しい国際大会「Rift Rivals」を7月に開催することを発表した。Rift Rivalsはこれまでにない新しい区分の国際大会で、夏スプリットのなかばに隣り合った2地域以上が参加する短期トーナメント。今年1月に中国のプレスカンファレンスで話が出ていた「新しい国際大会」がベールを脱いだ形になる。これまでにない時期と形式で開催される国際大会に向け、ファンの期待が大いに高まっている。

 

「Rift Rivals」コンセプトは「地域間大会」

Rift Rivalsは現在の競技地域区分である13地域を5つの大会に分け、7月始めに約1週間かけて並行で開催される。各大会には春スプリットの上位チームが参加するが、大会によって総参加チーム数はまちまちだ。中でも最大規模となるのは高雄で開催される「韓国 vs 台湾・香港・マカオ(LMS) vs 中国」で、強豪地域として知られるアジアの3地域からそれぞれ上位4チーム、総勢12チームが戦いを繰り広げる。

各大会は細かな点こそ異なるが、基本的なフォーマットはこれまでの国際大会に準拠した「グループステージ」と「ファイナル」の2段階に分かれている。グループステージでは総当り戦を行い、その順位にもとづいてファイナルが行われるという形だ(ラウンド2を挟む場合もあり)。重要なのは「地域対地域」の国際大会であるということであり、その年の世界最強チームを決める世界大会とは異なり、同地域から出場したチーム同士が戦うことはない。ほとんどの大会でファイナルは「リレー式Bo5」となっており、同地域のチームが地域の優勝を目指して協力する必要がある。既存の国際大会では、MSIは地域から春スプリットの優勝チームのみ出場、世界大会は同地域からの出場チームでも競争相手、All-Starは地域の枠組みを超えたエキシビションマッチということから、地域内のチームが協力する大会形式は初めてとなる。地域間の力比べだけでなく、いつもはライバル同士である同地域チームの連帯感が育まれる様子も見られることだろう。

日本地域が参加するのは7月3~6日にベトナム・ホーチミンで開催される「東南アジアvs オセアニア vs 日本」となっている。東南アジアからは先日のMSIグループステージで奮戦した「GIGABYTE Marines」も参加する。日本からは「DetonatioN FocusMe」「Rampage」「Unsold Stuff Gaming」とおなじみの強豪3チームが出場予定。試合配信は日本語でも行われる予定であり、ベトナムと日本の時差は2時間しかないため、12時間時差のブラジルで行われたMSIとはちがってリアルタイム観戦がしやすい国際大会となるはずだ。今後の詳細情報発表が待たれる。

 

国際大会「IEM」から撤退、今後は全体のスケジュールも再考

今回の発表と合わせて、サードパーティーであるESL運営大会「Intel Extreme Masters(IEM)」については、2017-2018シーズンの大会から撤退することも発表された。2016-2017シーズンの決勝であるIEM Katowiceは2月末に春スプリットレギュラーシーズンの中休みを縫って行われ、過密なスケジュールがプロ選手らにかける負担が問題視されていた。公式大会が充実する中でファンもIEMにあまり注意を払っておらず、告知でも「もはやプロやファンの要望を満たすことはできず、撤退が正しい判断である」と書かれている。

『LoL』プロシーンが現在の形の原型にたどり着くまでの黎明期、IEMやMLGなどサードパーティー大会が果たした役割は大きい。しかし競技シーンのフランチャイズ化が始まり、トップリーグがビジネスとしてファン文化からの離陸を果たしつつある今、この変化は必定だ。

長期化・過密化するスケジュールから選手への負担は大きくなっているが、ファンからの「もっと面白い試合をたくさん」という需要も大きい。Riot Gamesはこういったバランスを考えつつも、今後全体のスケジュールを検討していくとのことである。

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