セール中の『Stardew Valley』浮上、『13日の金曜日』健闘中。先週のSteamセールスを観測する「振り返りSteam」


Steamストアにおける「全世界売り上げ上位」を観測し、チャートに浮上した最新作や注目作を独断と偏見で紹介する週間連載企画「振り返りSteam」。第十六回となる今回は7月3日(月)から7月9日(日)のSteamランキング情報をお届け。

Friday the 13th: The Game

Steamサマーセールが終わり、また徐々に順位を上げてきているのが『Friday the 13th: The Game(13日の金曜日)』。同作は、ジェイソン1人と指導員である若者の7人に分かれて“鬼ごっこ”するマルチプレイヤーゲームだ。バグの多さやマッチング周辺については課題とされているものの、映画『13日の金曜日』のエッセンスをうまくゲームに落とし込む点や、ゲームバランスのよさが好評を博している。ジェイソンは圧倒的なパワーを持つほか、時間経過によってどんどん能力が追加されていく。指導員側は警察を呼んだり車を修理することで脱出できるが、ある程度の協力は不可欠。同ジャンルには『Dead by Daylight』というヒット作が存在するが、ゲームのテンポやルールは異なっており、似て非なる魅力を持つタイトルに仕上げられている。

Stardew Valley

Steamサマーセールは終わったが、『Stardew Valley』はまたしても4割引のセールが実施されており、チャート上位に位置付けている。4月にはバージョン1.2アップデートが実施されたものの、発売後から頻繁にアップデートが実施されているわけではない。しかし、発売後と変わらぬ好調さを維持し「ジワ売れ」し続けているのは、本作の売上の特徴だろう。『Stardew Valley』に関してはリリースされるまでの道のりが長かったことも有名だ。開発者であるEric Barone氏は大学卒業後映画館のスタッフとして働いており、5年間以上にわたって同作を開発し続けたという背景がある。こうした経緯から、ここまで上り詰めたという点では、まさにインディードリームといえるだろう。オンラインマルチプレイが実装された際には、さらなる盛況が見込めそうだ。

theHunter: Call of the Wild

上位とまではいかないものの、根強い人気を見せるのが『theHunter: Call of the Wild』だ。『theHunter: Call of the Wild』はオープンワールド型のサバイバルゲーム。プレイヤーは森林や平原で構成された広大なフィールドを舞台に、最大8人のプレイヤーと協力しつつお目当ての動物を狩ることを目指す。エリアは約130万平方キロメートルという広さ。自然に溶け込みながらまったりシューティングするというタイトルとなっている。早期アクセスではないにも関わらずバグが大量に存在している点はリリース直後から批判を受けているものの、狩りへのリアリティを追求したデザインや、FPSとしてはゆるやかなゲームテンポが支持を受けている。スピーディなFPSが開発されるなか、長時間にわたり獲物を探し続け狩っていくストイックなゲーム性が受け入れられている点は、非常に面白い。