『サムライスピリッツ 零 SPECIAL』がPS4/Vita向けに海外発表。NEOGEO以来となる家庭用移植版、残虐表現は無修正に


【UPDATE 2017/7/14 12:30】
SNKは7月14日、『サムライスピリッツ 零 SPECIAL』のPS4/Vita版を国内でも発売すると発表した。ダウンロード専用で今夏発売予定(価格未定)。国内版においても、アーケード版と同様の演出表現を搭載するとのことだ。

【原文 2017/7/14 09:51】
SNKは7月13日、『Samurai Shodown V(サムライスピリッツ 零 SPECIAL)』を米国PlayStation.Blogを通じて発表した。プラットフォームはPlayStation 4とPlayStation Vitaで、今年の夏の発売を予定している。

『サムライスピリッツ 零 SPECIAL』は2004年にアーケードで稼働し、同年に家庭用としてNEOGEO向けにも発売された、『サムライスピリッツ』シリーズの9作目。前年にリリースされた『サムライスピリッツ 零』のバージョンアップ版となる。江戸時代を舞台にする刀を主体とした2D対戦格闘ゲームで、攻撃力が高まる「怒りゲージ」や「剣気ゲージ」、また瞑想をしてゲージを溜め、相手の動きをスローモーションにできる「無の境地」といったシステムが戦略性を生んだ。

本作のプレイアブル・キャラクターには、シリーズでおなじみの覇王丸やナコルル、橘右京らのほか、新キャラクターとして徳川慶寅、真鏡名ミナ、劉雲飛、妖怪腐れ外道の4人が無印版に加わり、本作ではさらに歴代のボスキャラクターである天草四郎時貞、羅将神ミヅキ、壬無月斬紅郎、兇國日輪守我旺が追加。総勢28人が登場する。

『サムライスピリッツ』シリーズでは、今回公開されたトレイラーで強調されているような、相手を倒した際の強烈な残虐表現が特徴の一つだった。しかし冒頭のPlayStation.Blogでの発表内でSNKのJoshua Weatherford氏が言及しているように、2004年に起こった事件(佐世保小6女児同級生殺害事件のことだと思われる)の影響を受けて、『サムライスピリッツ 零 SPECIAL』のNEOGEO版は急遽発売が延期され、残虐表現をカットしたバージョンに差し替えられて発売されたという経緯がある。そのせいか、本作はその後ほかのコンソールに移植されることはなかったが、2015年にはDotEmuがエミュレーター上で動作するPC版(英語版)をHumble Storeを通じて販売している関連記事)。

今回『サムライスピリッツ 零 SPECIAL』のPS4/Vitaへの移植を担当するのはCode Mystics。これまで『餓狼 MARK OF THE WOLVES』や『幕末浪漫第二幕 月華の剣士』のPS4/Vita版など、SNK作品を含む数多くの移植を手がけ、直近では初代Xbox版『ファントムダスト』のWindows 10/Xbox Oneへの移植をおこなっている。本作は、本来の残虐表現を含むバージョンをもとに移植がおこなわれ、トロフィー機能の対応はもちろん、オンライン対戦モードや、アートワークをアンロックしていくギャラリーモードの追加が施される。

なお、今週末にアメリカ・ラスベガスでおこなわれる格闘ゲーム大会「EVO 2017」には、本作のベータ版がプレイアブル出展されるとのこと。そこで本作のさらなる情報が明らかになるかもしれない。なお、本作が国内向けにも発売されるかどうか現時点では不明。もし発売されるとしても、上述した経緯があるため、残虐表現がどうなるのか気になるところだ。