ステルスアクションゲーム『Serial Cleaner』Steamで販売開始。母親には内緒の裏稼業は、凄惨な殺人現場も綺麗さっぱり闇の掃除屋さん


Curve Digitalは7月15日、ポーランドに拠点を置くインディースタジオiFun4allが手がけた2Dステルスアクションゲーム『Serial Cleaner』をSteamで発売した。価格は1480円で、7月22日までは20パーセントオフの1184円で購入できる。海外ではPlayStation 4/Xbox One向けにも発売されている。本作は、昨年9月からSteamで早期アクセス販売が続けられてきたが、このたびコンソール版の発売とともに正式リリースを迎えた形だ。

本作はステルスアクションゲーム、といっても誰かを暗殺するゲームではなく、すでに殺人がおこなわれた現場が舞台となる。主人公はテレビ好きの母親と暮らす心優しい30代の男だが、母親には言えない仕事をしている。「これは“掃除屋”の番号で合ってたかな?」などと家に電話してくる相手はマフィアや謎のクライアント。彼らはそれぞれ異なる事情を抱えているが、いずれもシリアルキラー(殺人鬼)による凄惨な殺人現場の後始末に困っている。そんな現場を綺麗さっぱり掃除するのが主人公「The Cleaner」の裏の仕事だ。

「Cleaner Sense」画面に切り替えるとステージ全体を見渡せる。「MOVE」と書かれたオブジェクトは移動させることが可能

ステージとなる現場には、すでに何人もの警察官が殺人事件として捜査をおこなっている。プレイヤーは警察官の警戒の目をかいくぐり、被害者の死体を1体ずつ回収して、主人公が乗ってきた車まで運んでいく(ステージによっては窓から投げ捨てる場合もある)。依頼者は、死体のほかに殺しに使われた銃など特定の物品の回収も依頼してくるため、そちらもステージ内から探して拾っていく。そして仕上げに、現場の床に飛び散った血を掃除機で吸い取って、殺人事件などなかったかのように綺麗にすれば仕事完了だ。

それぞれの警察官は特定のルートを巡回しており、視界の範囲が画面に表示されている。その視界内にプレイヤーが入ると警察官が追いかけてきて、捕まってしまうとステージを最初からやり直しになる。警察官の足はかなり速いため走って逃げ切るのは困難だが、ステージ内にはロッカーや箱など隠れられる場所がいくつか存在し、そこに逃げ込めばやり過ごすことができる。また、死体や物品がなくなったことに気付いた場合も巡回ルートを外れて調べに来るうえ、プレイヤーの足音にも反応するので常に気は抜けない。ちなみに床の血については、たとえば全体の60パーセントを吸い取ればOKなど、ステージによってクリア条件となる割合が異なっており、必ずしもすべて吸い取って綺麗にする必要はない。

ステージ1の「CHALLENGE」モード画面。昼間と夜間でチャレンジの種類が異なる

ゲームモードは二つあり、「STORY CONTRACTS」モードには、1970年代に実際に起こった殺人事件をもとにした約20種類のストーリーミッションが用意されている。ステージの中には追加コンテンツをアンロックするアイテムが隠されている場合があり、映画フィルムのリールを見つけると、もう一つのゲームモード「BONUS CONTRACTS」でプレイできるステージがアンロックされる。たとえば宇宙船内を舞台に、真っ二つになって白い血を流すアンドロイドの死体を回収するなど、実在の映画をイメージしたミッションが計10種類用意されている。そのほか、主人公の追加衣装をアンロックするアイテムも存在する。

また、「STORY CONTRACTS」モードの各ミッションには「CHALLENGE」モードが用意されており、たとえば警察官の視界が非表示になったり、規定時間内にクリアしなければならないなど、さまざまな条件下でのプレイに挑戦できる。「CHALLENGE」には昼間と夜間の二種類のステージがあり、インターネットに接続した状態で本作をプレイしていると、プレイヤーが住んでいる場所の実際の時間に合わせて昼夜が切り替わる(オプションで位置情報の取得をオフにできる)。

*本作の世界観を再現した1970年代風実写ムービー

本作は、警察官の動きを含めレベルデザインが巧みで、シンプルなルールの中で歯ごたえのあるステルスプレイが楽しめる。また、1970年代をイメージした本作の世界観に合わせたサウンドトラックが素晴らしく、ゲームプレイを盛り上げてくれる。なお、こちらもSteamで販売されている(698円)。SoundCloudでサンプル曲がいくつか公開されているので、ゲームとともにこちらもチェックされたい。