カードとダイスで戦うSRPG『Children of Zodiarcs』Steam/PS4にて配信開始。『FFT』から影響を受けたダークファンタジー


インディースタジオCardboard Utopiaは、Steamと欧米PlayStation Storeにて『Children of Zodiarcs』の配信を開始した。『Children of Zodiarcs』は以前弊誌でも紹介したシミュレーションRPGだ。『ファイナルファンタジー タクティクス』からインスパイアを受けていると公言しているように、ゲームシステムはクォータービューのタクティクス型になっている。しかし単なるクローンではなく、ダイスとカードを採用するという点で独自の魅力を確立している。

たとえば戦闘では、ほかのSRPG同様に敵の向きや高低差を計算する。次にプレイヤーは攻撃するのではなく、デッキからドローしたカードを使ってどういった攻撃をするかを選ぶことになる。このカードはRPGの戦闘における「コマンド」に近いと考えればいいだろう。カードを選べば次はダイスを振るのだ。ダイスの結果によって攻撃がさらにうまくいくことや、失敗に終わることがある。移動→カード選択→ダイス振りを繰り返して敵陣に侵攻あるいは自陣を防衛していく。敵は反撃してくることもあり、突撃だけでは攻略できない。

プレイヤーのカードデッキはカスタマイズが可能であり、振るダイスも自分の手で作り出すことができる。ゲームの難易度は高く、運も絡んだ要素も多いが、プレイヤーが干渉できるというのが本作の魅力だろう。タクティクス型SRPGの駆け引きと、カードゲームの戦略性と、ダイスの運が複合的に絡み合う奥深い作品なのだ。

世界観の構築においても、『ファイナルファンタジータクティクス』や『タクティクスオウガ』といった松野泰己氏の作品から色濃く影響を受けており、孤児である主人公が腐敗する帝国に対しレジスタンスを結成するも、国を追われてしまうという重苦しいシナリオが描かれる。トレイラーでは「誰を犠牲にするか」「誰を裏切るか」といったフレーズが現れることからも、そのダークな世界観の一端が垣間見える。戦闘も、貴族の邸宅から、スラム街、精神病院などさまざまな場所で敵と対峙することとなる。

本作はSquare Enix Collectiveの支援を受けており、パブリッシャーはスクウェア・エニックスが担当している。JRPGを強く意識した作品であるだけに、ぜひ日本語へのローカライズに期待したい。