BioWare、開発を17年間支えたAaryn Flynn氏が退社を発表。『Mass Effect』3部作を指揮したCasey Hudson氏が後任として復帰へ


BioWareのゼネラル・マネージャーAaryn Flynn氏は7月18日、7月末をもってBioWareを退社すると公式サイトで発表した。Flynn氏は大学を卒業した2000年にBioWareに入社し、『Baldur’s Gate II: Shadows of Amn』のツールプログラマーとして業界でのキャリアをスタートさせた。その後、『Star Wars: Knights of the Old Republic』や『Jade Empire』、『Mass Effect』シリーズなどを手がける中で、プログラマーを束ねる立場へとキャリアを重ねていく。2009年にはエドモントンスタジオの現場責任者であるスタジオ・ゼネラル・マネージャーに就任し、2015年からはBioWareの全スタジオを統括するゼネラル・マネージャーとして活躍していた。最近は、新作『Anthem』についてメディアの前で語る機会が多く、その名前に聞き覚えがある方も多いかもしれない。

Flynn氏は、なぜいま退社する決断に至ったのか。また、今後どのような活動をおこなうのか、具体的なことは明らかにしていない。ただ、17年間勤めてきたBioWareという環境とは別の人生について考えることがあり、そのタイミングで後任に適した人物が見つかったことで決断したという。

Aaryn Flynn氏(画像左)Casey Hudson氏(画像右)

その後任に就くのは、『Mass Effect』シリーズ初期3部作の開発をディレクターとして指揮したことなどで知られるCasey Hudson氏だ。Hudson氏は2014年にBioWareを退社し、マイクロソフトに移籍。Microsoft Studiosでクリエイティブ・ディレクターとして主にHoloLensなどMR部門に携わっていたが、3年ぶりのBioWare復帰となる。Hudson氏はBioWare公式サイトで、この数年は自身がやりたいと思ったことに時間を費やし、新しいテクノロジーに触れるなど、多くの変革があったと振り返る。そして、「我が家」だと言えるBioWareに帰ってくる機会を得ることができて興奮していると語っている。

Hudson氏は、Flynn氏とほぼ同じ時期にBioWareに入社し、多くのプロジェクトで共に働いてきた。E3 2017で発表したばかりの新作『Anthem』についても、Hudson氏がBioWareを退社する前の時点ですでに土台となる部分に着手しており、両者も関わっていたという。Flynn氏はこれから退社するまでの数週間、Hudson氏が素晴らしいゼネラル・マネージャーになれるよう、引き継ぎ作業をおこなうとのこと。そして、「将来、ユーザーの皆さんと同じ視点でBioWareのゲームをプレイすることを楽しみにしている」と語り、発表を締めくくった。