実際のアメリカでの土砂崩れに合わせてゲーム内マップも変化、『American Truck Simulator』開発元が貫くリアルさへのこだわり

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アメリカ・カリフォルニア州の海岸線を通る幹線道路「ハイウエー・ワン(Highway 1)」が封鎖された。CNNによると原因となったのは、5月23日にマッドクリークにて発生した土砂崩れだ。昨年からカルフォルニアでは雨が降ることがこうした土砂崩れがたびたび起こっていたという。この日には100万トンの土砂崩れが発生していたようだ。

この封鎖を受けて『American Truck Simulator』の開発元であるSCS Softwareは公式ブログにて、次期アップデートでゲーム内に存在する「ハイウエー・ワン」を現実世界と同様に封鎖すると発表した。「『American Truck Simulator』は現実世界の出来事に依拠します。幸いにもほかにも交通ルートは存在しています。」と短く言葉を添えている。

『American Truck Simulator』は、Steamで販売されているトラック・シミューレーターゲームだ。アメリカの西海岸を中心に、仕事を請けて目的地へ運ぶプロセスを、実際のアメリカの道路を運転するかのように楽しめる。ゲームの目標自体は単純であるが、交通ルールを守らなければ罰金を受ける、ガソリンを補給しなければ業者を呼ばなければいけない、睡眠をとらなければ事故をするなど、あくまで本物の運転で味わえる緊張感が導入されており、没入感を高めている。もちろん、マップの構造もリアルだ。ある程度は縮尺されているものの、サンフランシスコやラスベガスのビジュアルや構造は本物さながら。都市だけではなく荒野でもこうしたリアリティが貫かれている。

ただ封鎖されているだけではなく、土砂崩れも再現されるようだ。

今回の「ハイウエー・ワン」の封鎖もリアルさへのこだわりを持つSCS Softwareならではの判断だろう。「ハイウエー・ワン」以外に街と街をつなぐルートはいくつも存在するものの、迂回することはやや煩わしい。そうしたリスクを考慮しても、SCS Softwareはリアルさへのこだわりを貫く姿勢だ。とはいえ、もともと『American Truck Simulator』は効率的に街へ行くことを目的としたゲームではないだろう。貨物を届けるために、過酷な山道や交通が整理されていない市街をくぐり抜けることもある種の魅力ともいえるタイトルなので、ひとつの迂回など障壁にはならないのかもしれない。

『American Truck Simulator』は昨年2月に発売されたタイトルであるが、継続的なアップデートが続けられており、すでに新マップ「ネバダ州」「アリゾナ州」が無料で追加されている。今後もアップデートは続けられていくとのことなので、これを機に「ハイウエー・ワン」の様子を見にいってはいかがだろうか。

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