SFステルスACT『ECHO』Steam/PS4で9月19日に発売決定。白亜の宮殿で待ち受けるは、プレイヤーの動きを学習する“自分自身”

 

デンマーク・コペンハーゲンに拠点を置くインディースタジオUltra Ultraは7月27日、現在開発中の『ECHO』を9月19日に発売すると発表した。プラットフォームはSteamとPlayStation 4で、価格は24.99ドル。本作は、弊誌でも昨年紹介したSFステルス・アクションゲームだ。

本作の主人公は、まだ経験の浅い宇宙探検家「En」だ。遠く離れた目的地を目指して100年間ものコールドスリープに入って星間移動していた彼女は、文明が滅んだあとも新たな住人を待ち続ける伝説の宮殿にたどり着いた。ここで彼女は古代のテクノロジーを用いて、失われるべきでなかったと信じる誰かの命を取り戻そうとしていた。

この白亜の宮殿はなんらかの意志を持っており、誰かが足を踏み入れると、その人物に瓜二つの「Echo」を作り出して排除しようとする。本作のゲームプレイはガンアクションのあるステルスゲームで、プレイヤーはフロアの警戒にあたるEnにそっくりのEchoらを倒す、あるいはやり過ごしながら宮殿内を先へ先へと進んでいく。ただし、EchoはただEnと見た目がそっくりなだけではなく、ゲームを進めるうちにその行動パターンに変化が生まれ、より強敵になっていく。

宮殿内は数分おきにシャットダウンして暗転し、そしてふたたびオンラインになり照明が点くサイクルを繰り返す。実は宮殿はEnの動きを常に監視し学んでおり、この暗転時にEchoをアップデートしている。つまり、プレイヤーが暗転前によく走っているとEchoも走るようになり、ステルスプレイに徹していると、彼らも同じように身を隠すようになる。逆に積極的に銃を撃つプレイをしていると、EchoらもEnを見つけるなり撃ってくるという具合だ。プレイヤーはこの“自分自身が敵になる”という仕組みを念頭に置きながらプレイしないといけない。一方で、シャットダウン中は宮殿はプレイヤーの行動を監視することができない。そのため、Echoに真似されるとやっかいな自身の行動は暗転するまで自重するというプレイスタイルが、有効な攻略法の一つとなるだろう。

Unreal Engine 4を用いて生み出された本作のビジュアルは非常に美しいが、一方で敵も味方も同じ姿(モデル)を採用するなど、余分な要素を削ぎ落としたミニマルな印象も受ける。これはたった8人という開発チームの規模に起因しているのかもしれないが、プレイヤーの行動を真似るというユニークなメカニクスにフォーカスする意味においても、最善の選択だったのかもしれない。この『ECHO』を手がけるUltra Ultraは、『Hitman』シリーズなどを手がけるIo-Interactive出身者らによって2015年に設立された。本作が同スタジオにおける最初の作品となるが、ステルスプレイを含むアクションゲームは彼らにとって得意分野といえるだろう。