ニンテンドースイッチ向けタイトル発表が大幅増加中。8月は4月の2倍以上のペースでソフトが発表される

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今月8月に入ってからニンテンドースイッチ(Nintendo Switch)向けタイトルが多数発表されている。1月のニンテンドースイッチ プレゼンテーション発表会を皮切りに多くのメディアで「ニンテンドースイッチ向け」という言葉を目にすることが多くなった。そのなかでも8月のペースが群を抜いている。今回、AUTOMATON編集部は4月からニンテンドースイッチタイトルがどれほど発表されたのか、という独自の調査をおこなった。実際のタイトル数の推移と傾向を考察していこう。

今回の調査では、国外では1日に約70記事を更新する任天堂系のメディアGoNintendoおよび1日に約40記事を更新する任天堂系メディアNintendo Everythingにて発表として取り上げられたものをカウントしている。また、国内においては任天堂の公式サイトにおいてなんらかの形でふれられているものを対象とする 。海外にて先行発表され、国内にてのちに発表されたものは海外の発表時期を基準とする。

また今回の調査では、新作と移植という区別をしている。新作については、他ハードでまだゲームが発売されていない時点で発表されたすべてのものを新作としている。それゆえに後発マルチタイトルも新作としている。移植は発表時点ですでに他ハードで発売されているものすべてが対象。追加要素を含んだいわゆる完全版タイトルも移植にカウントしているので留意してほしい。

老舗ともいえるGoNintendoは数多くのニュースをカバーしている

まず4月にはニンテンドースイッチ向けタイトルが国内外合わせて24本発表されている。『シノビリフレ -SENRAN KAGURA-』を中心とした新作と移植がそれぞれ12本ずつ。4月のニンテンドーダイレクトが放映され、その際にいくつかの新作タイトルが発表されたが、国外ではほとんど新作・移植ともにタイトルが発表されなかった。5月に発表されたタイトルは35本。新作17本に対し『Owlboy』を中心とした移植の18本が上回った。6月にはさらに40本ものタイトルが発表された。6月はE3が開催されたということもあり、新作が20本発表され移植は18本に留まった。

7月は前月より1本少ない39本のタイトルが発表された。新作16本に対して移植は23本で、移植作品の比率が高まりつつある。7月からは特に国内外で中小デベロッパーがニンテンドースイッチ向けタイトルを発表する機会が多く、国内でもケムコが『レイジングループ』の移植を発表し、インテンスは『パズルアドベンチャーブロッくる』を発売することを明かしていた。そして今月8月は、まだ18日しか経過していないにもかかわらず、前月に迫る34本のタイトルが発表されている。新作が11本であることに対し、移植作品が23本にものぼる。新作には『ドラゴンクエストビルダーズ2』が、移植作品には『バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション』と『バイオハザード リベレーションズ 2』が含まれている。

あらためて4月と8月を比較すると、その差は大きい。18日の時点ですでに8月は4月のタイトル数を10本上回っており、実に2倍以上のペースでソフトが発表されている。一方で4月は新作と移植の比率が1:1であったことに対し、8月は新作と移植の比率がおよそ1:2となっている。今回の調査では、ほぼ毎週配信される『アケアカNEOGEO』シリーズも移植タイトルに含まれるので、どうしても移植タイトル数が伸びがちであるが、4月と8月の対照的な数字は興味深い。

特徴としては、8月はいわゆる海外の有名インディータイトルの移植発表が非常に多い。『Super Meat Boy』や『UnEpic』、『The Flame in Flood』など名の知れたタイトルがニンテンドースイッチに進出している。発売後のセールスを見て移植という手堅い方法を選択したのか、発売前からゲームの展開を検討しておりたまたま8月という時期に発表することになったのか、その意図は定かではない。8月は22日からドイツにてGamescomが開かれ、9月にはPAX Westと東京ゲームショウ2017が開催されるので、しばらくは多くのニンテンドースイッチ向けタイトルが発表される流れが続くことが予想できる。

移植作品の割合が多くなってしまうことにやや複雑な気持ちを抱く方もいるかもしれないが、ソフトが出ることで選択肢が広がることを歓迎するユーザーも多いだろう。据置コンソール機やPCでリリースされているゲームも、自由な姿勢でプレイしたり、持ち運ぶことができるという点で、ニンテンドースイッチ版が発売される意義は大きい。もちろん、欲を言えば新作タイトルが発表されることが望ましいが、7月のNPDでも北米でニンテンドースイッチがもっとも売れたハードルであることが明かされており、その勢いは衰える気配がない。6月以降はやや新作発表が減っているものの、ハードの売れ行きが新作発表を後押ししていくことに期待したい。

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