米任天堂 ニンテンドースイッチ公式microSDXCカードを発表。今後、外部ストレージの必要度が高いゲームが登場か


任天堂の米国法人Nintendo of America(以下、米任天堂)とWestern Digitalは9月1日、Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)向けのmicroSDXCカードを、Western DigitalのSanDiskブランドから10月に発売すると発表した。ラインナップは64GBと128GBの2種類で、64GB版はリンク、128GB版はマリオが描かれたパッケージとなる。そしてカード表面にはNintendo Switchのロゴが印刷される。これらは海外の一部販売店で、Nintendo Switchの公式アクセサリとして販売される予定だ。

今年3月のローンチ以来、Nintendo Switch向けのダウンロードゲームやDLCのラインナップは拡大を続けている。米任天堂は今回発表したmicroSDXCカードについて、Switch本体のストレージ容量を増強するための選択肢をユーザーに提供するものだとし、そして「特に大規模なコンテンツを含む特定のNintendo Switchゲームにおいては、すべてを体験するために追加のストレージを要求するため、microSDカードが必要になってくるでしょう」としている。

Nintendo Switch本体に内蔵されているストレージの容量は32GB(システム領域を含む)であり、1TBや500GBの本体をラインナップするPS4やXbox Oneと比べるとかなり少ない。これまでに発売されたゲームのサイズを見ると多くは1GB前後であるが、たとえば『ドラゴンクエストヒーローズI・II』は26.8GB、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は13.4GBと、10GBを大きく越えるゲームもある。複数のゲームやDLCをインストールすればすぐに足りなくなってしまう状況だ。

いまのところ1本で32GBを越えるゲームは存在しないものの、今月発売予定の『NBA 2K18』のパッケージには、「インターネットでのダウンロードが必須で、microSDカードが必要になります」との注意書きがある。別の販売店に掲載されているパッケージでは「必要になるかもしれない(may be required)」としているものもあり、どちらであるかによって話は変わってくるのだが、ゲームカードに収められたデータに加えて大きなサイズのデータのダウンロードが必要になることは間違いないようだ。ただし、米任天堂が海外メディアIGNに語ったところによると、そういったゲームのパッケージ版を購入した場合、追加ダウンロードをしなくても一部ゲームモード・コンテンツに限られるがゲームをプレイすることは可能だそうだ(ダウンロード版を購入した場合は、すべてのデータが一括してインストールされる)。

以前弊誌が報じたように、任天堂はNintendo Switchにおいて開発者に対してゲームのアップデートファイルのサイズに上限を設けている。ゲーム本体のサイズに対しても同様であるのかどうかは分からないため、今後32GBを越えるゲームが登場するのかどうかなんとも言えないが、上述した『NBA 2K18』のようにパッケージ版を購入したとしてもダウンロードが必要になるゲームもあり、Switch本体の内蔵ストレージの心もとなさは顕著になる一方だ。Switch本体と一緒にmicroSDカードを購入している方も多いかと思うが、今回発表されたSanDiskのmicroSDXCカードは、そういった状況に任天堂として対応する必要に迫られたのかもしれない。