『シャドウ・オブ・ウォー』新オーク「Forthog Orcslayer」が発表。癌で亡くなった開発者をしのび、その姿をゲームに残す


WB Gamesは8月31日、Monolith Productionsが開発中のオープンワールド・アクションRPG『Middle-earth: Shadow of War(シャドウ・オブ・ウォー)』に登場するオーク「Forthog Orcslayer」を紹介するトレイラーを公開した。このForthog OrcslayerはDLCとして3.99ドルで販売される予定で、購入すると戦闘中に時折現れて敵にとどめを刺してくれる。ちょうど『Fallout』シリーズに登場する「Mysterious Stranger」のようなキャラクターだという。

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実はこのForthog Orcslayerは、本作のエグゼクティブ・プロデューサーを務めていたMichael Forgey氏の姿をイメージしたキャラクターになっている。Forgey氏は本作のほかに、『Middle-earth: Shadow of Mordor』や『Gears of War』シリーズなどに携わった業界のベテランだが、今年3月に癌のため亡くなった。Monolith Productionsは、彼のことを想い敬意を表するためにこのキャラクターを制作したという。そして、アメリカ国内でこのDLCが購入されるごとに、3.5ドルをForgey氏の家族に寄付するそうだ。寄付は2019年12月31日まで続けられる。

在りし日のMichael Forgey氏とその家族 Image Credit: YouCaring

ゲームにおいてこのような取り組みはそう多く見られるわけではないが、一般では病気に苦しむ患者や遺族への寄付を呼びかける運動がたびたびおこなわれている。Forgey氏においても、闘病中にはクラウドファンディングがおこなわれ多くの支援者が寄付をおこなっていた。多くの人に惜しまれながら亡くなったForgey氏はゲームの中で生き続け、プレイヤーを窮地から助けてくれることだろう。『Middle-earth: Shadow of War』はPC/PlayStation 4/Xbox One向けに10月12日に発売される。

余談だが、初代Xboxの生みの親として知られるSeamus Blackley氏が、マイクロソフトのプログラムマネージャーだった故松原氏の尽力がなければ、Xboxに対する日本のゲーム業界からのサポートはあり得なかっただろうとし、彼の家族への寄付を呼びかけている。寄付文化が根付くアメリカでは、こういった活動が多くおこなわれている。