悪路をひた走るトラックシミュレーター『Spintires: MudRunner』本日発売、大自然および物理演算と戦うハードな運転の旅へ


Focus Home Interactiveは本日10月31日に『Spintires: MudRunner』を発売した。対応プラットフォームはPC(Steam)/PlayStation 4/Xbox One。価格は3480円(34.99ドル)。『Spintires: MudRunner』は2014年にPC向けに発売されたトラック運転シミュレーターゲーム『Spintires』に、さまざまな追加要素を収録した完全版(Ultimate Edition)となっている。

『Spintires』は『Euro Truck Simulator』『American Truck Simulator』シリーズのようにトラックの運転手となるシミュレーターゲームだ。ただ、舞台となるのは前述したシリーズのような文明化された土地ではない。まだ開拓されてないソビエト・シベリアの極限の大自然にて、あいまいな地図とコンパスを片手に積荷を運ぶことを目指す。クローキングに到達しマップを開放しつつ、車庫を解禁し、手探りに攻略を進めていこう。

本作の土地はとにかく悪路だらけだ。そしてHavokによる物理演算がそうした運転を悪化させる。デコボコ道は当たり前で、車体を揺らし続けながら進む。少し気が緩むだけですぐにハンドルがとられてしまう。開けた道でも操作が困難であるので、狭い道になるとなおさら思う通りに進まなくなる。泥道や沼、夜道などバリエーションは豊か。燃料を意識しながら、そうした悪路に四苦八苦し目的地を目指すのが本作の魅力となっている。最大4人での協力マルチプレイにも対応しており、力を合わせてトラブルを切り抜けるゲームプレイも楽しめる。

完全版である本作ではグラフィックおよび物理エンジンが強化されるほか、前作の5つのマップに加えて新規マップが1つ収録される。それぞれ固有の装備を持つ車両は、13車種が追加され合計19車種に。また、ゲームモードにチャレンジモードが追加され、専用の9つのマップが収録される。PC版限定だが、Modの導入にも対応している。その他全体的なブラッシュアップがはかられているようだ。

ストア説明には「ただの拡張版ではなく、究極のオフロードエディション」と記されているが、あくまで完全版であるのでSteamレビューでは前作と変わらないのではないかとの指摘もある。一方で前作である『Spintires』をリリースしたのちに、開発元Saber Interactiveと販売元の確執が取り沙汰されていた(関連記事)。争いのすえにIPを手にし、Focus Home Interactiveと新たなパートナーシップを結び新たなスタートを切ろうとしているSaber Interactiveを応援する声も多い。苛立ちと楽しさが両存する奇妙なシミュレーターゲームを、これを機会に遊んでみてもいいだろう。