「インディーAAA」作品として開発された『Hellblade: Senua’s Sacrifice』の売り上げが50万本を突破。新たな試みが実を結ぶ

Ninja Theoryは、今年8月にPC/PlayStation 4向けに発売した3Dアクション・アドベンチャーゲーム『Hellblade: Senua’s Sacrifice』の開発中、その進捗状況を「Dev Diary」として公開していた。コミュニティから意見をもらって開発に活かすことが目的であったが、11月22日には第30回となる最後のDev Diaryを公開し、発売後の本作の売れ行きなどを報告した。

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今回公開された情報によると、本作は7万5000本以上の事前予約があったそうで、期待を集めていたことがわかる。そして8月8日の発売から1週間で25万本を売り上げ、3か月経った時点で50万本に達したという。同スタジオは本作の開発費を回収するには発売から9か月はかかるだろうと見込んでいたが、収益は1300万ドル(約14億円)超にのぼり、すでに損益分岐点を超えて利益を生み始めているそうだ。同スタジオの共同設立者Tameem Antoniades氏は、わずか3か月で開発費を回収できるのはリリースされるゲーム全体の5パーセントに満たないのではないかと語っており、本作が成し遂げたことの大きさがうかがえる。

本作の開発には3年を要したが、開発チームの規模は20人前後と比較的小規模に抑えられていた。Antoniades氏は、宣伝広告費を含め膨大な資金がつぎ込まれるAAAゲームと、小規模ながらアイデアで勝負するインディーゲームとの中間に位置する「Independent AAA」という概念を提唱し、本作では自ら実践した形だ(関連記事)。本作はUnreal Engine 4によって開発されており、見た目でも技術でもAAAゲームに引けを取らない完成度に仕上げられている。その一方で、開発チームを小規模に保ちつつ、ゲームのテーマを絞りボリュームを抑えることで比較的少ない開発費で完成させることに成功した。また、そのボリュームに合わせて販売価格はAAAゲームの約半額としている。

本作の成功は、この業界にIndependent AAAの居場所があるということを示したとも言える。Antoniades氏は、Ninja TheoryのようにAAAゲームの開発経験がありながら、継続することの難しさを感じているインディースタジオにはIndependent AAAに参入してほしいとしている。Dev Diaryはそういった開発者との情報共有という側面もあり、これまでには技術的なテクニックなども積極的に公開してきた。

『Hellblade: Senua’s Sacrifice』では、ヴァイキング時代に生きるケルト族の女戦士が、死んだ恋人の魂を救う旅をおこなう。本作は主人公が抱える精神疾患を大きなテーマに据えており、難しい題材を上手く消化したことで高い評価を受けたが、今回のDev Diaryではそのキャラクターを演じるにあたっての難しさや、プレイヤーからの反応などについても触れられている。

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