アリの地下帝国を築く「シムアント」風シミュレーション『Empires of the Undergrowth』Steam早期アクセス販売開始


英国のインディーデベロッパー「Slug Disco Studios」は12月2日、アリのコロニーを指揮する『Empires of the Undergrowth』のSteam早期アクセス販売を開始した。対象プラットフォームはWindows/Mac/Linux。販売価格は2050円となっている(日本語非対応)。

本作は弊誌Indie Pickでも取り上げた生態系シミュレーション兼リアルタイム・ストラテジーゲーム(関連記事)。献身なる働きアリたちに食料を調達してもらい、個体数を増やし、敵対コロニーや巨大昆虫との戦いを制することで巣を拡張していくことが目的となる。無数の昆虫たちがうごめきまわる、Unreal Engine 4を活かしたアニメーションは見事な出来栄えで、食事中の閲覧には注意が必要なリアルさとなっている。

アリの生態系シミュレーションというと1991年に発売された『シムアント』が代表的であり、開発陣も影響を受けた作品として同作を挙げている。『シムアント』以外にも『Dungeon Keeper』や『StarCraft 2』の「Desert Strike」マップも参考にしているとのこと。巣の設営に関しては『Dungeon Keeper』のルールが一部流用されている。また巣の中はヘクスタイル状になっており、トンネルや用途別の個室を直感操作でサクサクと掘ることができる。昆虫の生態系シミュレーションというと、ゆったりとした進行速度を想像するかもしれないが、本作ではテキパキと巣を拡張していけるスピード感が備わっている。

ゲームスタート時には女王アリと数匹の働きアリからなる小さなコロニーとして活動を始め、「食料庫」や「孵化場」などを設けて巣をデザインしていく。続いて卵・幼虫から徐々に数を増やし、準備ができたら地表に出る。巨大な昆虫を数の力で制し、餌を確保しながらテリトリーを広げ、最終的には敵対コロニーを根絶やしにすべく攻め込んでいく。もちろん、先手を打たれたら自らの巣を防衛せねばならない。戦闘フェーズでの操作は簡略化されたRTS形式となっており、進軍する地点をクリックで指定すれば、あとは自動で戦ってくれる。

現時点ではシングルプレイ限定タイトルとして開発されており、キャンペーンモードではドキュメンタリー番組の制作チームがアリたちを観察しているという設定のもとでプレイできる。プレイヤーが指揮するのは、他コロニーのアリから優良なDNAを採取し、自らのものとして取り入れるという架空のアリの種である。プレイ中にはナレーションを通じてアリの生態や、進行上のヒントとなるような情報を教えてくれる。

アリ愛に溢れる『Empires of the Undergrowth』の早期アクセス期間は10か月から15か月を予定。現時点では4つのミッション(ナレーションおよび楽曲付き)と、短めのストーリーモード「Formicarium」が実装済み。正式リリースまでにゲームモード、ミッション、アビリティ、昆虫の種類などを追加していくとのことだ。