アーケードゲーム界のカリスマが保持する『ドンキーコング』元世界記録が無効に。原因はエミュレーターの使用

ゲームプレイヤーであるBilly Mitchell氏が更新し続けた『ドンキーコング』における100万点以上の3つの元世界記録が実はレギュレーション違反であったことが判明した。 あわせてハイスコアランキングでは、氏が47位に転落していたことも明らかとなっている。

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Billy Mitchell氏はアーケードゲーム界のカリスマとして知られ、1999年に世界で初めて『パックマン』でパーフェクトゲーム(333万3360点を獲得すること)を達成したほか、今回問題となった『ドンキーコング』においては3度世界記録を塗り替えた。この氏と『ドンキーコング』の激闘はドキュメンタリー番組として海外で放送されたこともある(ちなみに現在の世界記録はRobbie Lakeman氏が持つ124万7700点)。

上記の経緯もあり、著名なゲームプレイヤーとして知られているBilly Mitchell氏であるが、時代が進むにつれ、『ドンキーコング』ファンの中で1つの疑念が沸くこととなった。

——もしかして彼が持つ記録は、ルール違反によるものではないだろうか。
 

かつて氏が当時公開したプレイ映像と実機のプレイ映像を比較すると明らかに氏のプレイは実機プレイにしては「速すぎる」のだ。そして氏の記録証人であるTodd Rogers氏が先日証拠不十分として自身が持つレースゲームの世界記録を剥奪されたことをきっかけに今回の騒動へと至ったのである(関連記事)。

今回Mitchell氏が持つ記録の検証を行ったJeremy “Xelnia” Young氏の報告によれば、Mitchell氏の記録はアーケードコントローラーによる実機プレイではなく、「MAME(Multiple Arcade Machine Emulator)」というゲームエミュレーターを用いたプレイによって叩き出されたものだという。Xelnia氏は実機でのプレイ映像とMitchell氏のプレイ映像をスローモーションで分析、Mitchell氏のプレイが実機プレイでないことを明らかにしたばかりか、氏のプレイを再現できるエミュレーター、そのバージョンすらも特定した。

さらに、氏が記録を達成した当時のプレイ状況を確認する方法が無いこと、大会などの大衆が集まる公の場で100万点以上のスコアを出したことが無いこと(2度目の世界記録達成は大会で行われたがが別室だった、3度目の記録達成はフロリダで行われたが、プレイ画面の映像しか残っていない。)などさまざまな理由から氏が持つ3つの記録は無効となり、結果として2004年5月7日にウィスコンシン州で開催されたイベント「Midwest Gaming Classic」にて達成された93万3900というスコアが正式なものとしてスコアボードに記録されることとなった。

この事実をうけて、『ドンキーコング』のファンサイトであるドンキーコングフォーラム内は悲喜こもごもの様相を呈している。一方で、当人であるBilly Mitchell氏はコメントを発表していない。今回の事件は先述したとおり、先日騒がされたTodd Rogers氏のレコード剥奪が最終的な要因となって発生した。この流れに沿う形で、過去の様々なアーケードゲームにおけるハイスコア記録が、有志達によって見直されていく日はそう遠くないかもしれない。

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