「コスメ」に限定するならば、多くのゲーマーがゲーム内課金に賛成?ゲーマーの「今」を伝える報告書が公開中

アンケートによるデータ主導のソーシャルメディアネットワーク「Qutee」は、ゲーム業界を取り巻く状況に関する興味深い分析をまとめ、報告書を公開した

「Gaming Today」のタイトルで公開された今回のレポートには「ゲームについてプレイヤーが感じている本当のこと」との副題がつけられており、計1万以上の投票やコメントがまとめられている。
報告書の中身を紹介するにあたって、まずは今回のレポートに参加したゲーマーたちの実態を表すデータに触れておこう。

スポンサーリンク

「あなたは週に何時間ゲームをプレイしていますか?」
この質問に対するゲーマーたちの回答で最多だったのは「週25時間以上」で、全体の29.6%を占める。じつに三割以上のゲーマーが毎日3時間以上ゲームをプレイしているという結果がでた。「週10時間以下」という回答はわずかに7.9%しかなく、回答者にコアなゲーマーが多いことがよくわかる。この報告書は、コアゲーマーの声が色濃く反映されたものになっているといえるだろう。

報告書の中で今回筆者が注目したのは、昨年末に物議をかもしたルートボックス(ランダム型アイテム提供方式、いわゆるガチャに近いもの)を含む、ゲーム内での課金問題に関するアンケートだ。報告書の中身を見ると、「コスメティック(キャラクターの見た目を変えるだけの要素)に限定する限り賛成だ」という意見が、最多の68.6%を占めていることがわかる。『Star Wars バトルフロント II』のクレートに端を発する、ゲーマーたちのゲーム内課金への強い反発とは、かなり印象が異なると感じる方も多いのではないだろうか。コスメティック要素は『オーバーウォッチ』などのゲームに導入されているが、これまでコアなゲーマーにも比較的スムーズに受け入れられてきた。多くのゲーマーにとって、課金対象がコスメティック要素である限り、ゲーム内課金に対して特別なアレルギーはないということが、改めて浮き彫りになったかたちだ。

一方で、ゲーマーの22%が「Pay-to-Winは好まない」と回答している。「コスメティック要素に限定すれば賛成」という意見もまたPay-to-Winに反対する含みを持つと考えると、じつに9割以上のゲーマーがPay-to-Winに抵抗を示していることになる。もしPay-to-Winが好きか嫌いかの二択であれば、さらにわかりやすい結果になっただろうと想像できる。アンケートでは他にも「ゲーム内課金を購入しない」という回答が5.8%、「前払いしたい」という追加要素否定派の意見が2.4%、「(ゲーム内少額課金が)好きだ」という回答が1.3%寄せられている。ゲーム内少額課金を楽しめるゲーマーの割合が1.3%という結果を、多いとみるか少ないとみるかは、意見が分かれるところだろう。1.3%という数字は、Swrveによる2016年2月の調査でわかった、モバイルゲームに課金するユーザーが全体の1.9%にすぎないという報告とも概ね一致する。一握りのユーザーが、ゲーム内課金を支えている実態を示唆しているといえる。

報告書ではPay-to-Winを好まないゲーマーの声として、回答者の一人@nitinchitrala氏の次のコメントを紹介している。「ゲームはどんどんPay-to-Winになっているし、ゲームに費やす金のない者は課金する者より、ふつうに弱いよね。金を使いたくない者は、やめるか金を使うかの二択だよ。収益を得る必要があるという人たちのことも理解できるけど、課金しているというだけで一部の人々だけが不公平なアドバンテージを得てる以上、自分はゲーム内での課金は最低限であるべきだと思ってるよ」
また、ゲーム内課金への肯定的な意見として、@dominickellis氏の意見も掲載されている。「なかには、気に入ったゲームの開発者を援助したいっていうつもりで購入してる人もいるよね。自分も楽しんだゲームの開発者をサポートするためなら、絶対に金を払うよ」ゲームの対価を支払いたくないといっているわけではない、というゲーマーの心理の一端を代弁しているのではないだろうか。

報告書にはほかにも、21.5%のゲーマーが毎日ゲーム実況を見ていることや、4割近くのゲーマーがゲームからイノベーションが失われていると考えていることなど、興味深いデータが数多く紹介されている。日本と海外では事情が異なるため、日本人からすると奇異に見えるアンケート結果もあるが、世界的なゲーマーをとりまく状況を理解するうえで目を通す価値のある報告書に仕上がっている。興味をひかれた方は、是非ご覧いただきたい。

ニュース

Indie Pick

インタビュー

レビュー・インプレ

Devlog