発売直前でキャンセルされた幻のN64ゲームを復活させるプロジェクトが進行中。N64本体でプレイできるカートリッジで販売予定

Piko Interactiveが、3Dアクションゲーム『40 Winks』の開発資金を募るKickstarterキャンペーンを現在実施している。『40 Winks』は、初代PlayStation向けに1999年に発売された作品だが、同社が開発するのはリマスターやリメイクではなく、NINTENDO64向けの移植版である。本作は当時、PS1とN64のマルチプラットフォームタイトルとして開発されていたが、N64版だけ土壇場で発売中止となってしまった。その幻のバージョンを蘇らせようというのが今回のプロジェクトの趣旨である。

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『40 Winks』の主人公は、兄のRuffと妹のTumble。Nitekapと呼ばれる悪人が、“良い夢”を作り出すWinkと呼ばれる生き物を誘拐し、子供たちに悪夢を見させるHoodwinkに作り替えて、世界から良い夢を一掃しようと目論んでいる。この世界には計40種類のWinkが存在し、それらをすべて救出してNitekapの企みを阻止するのだ。

ゲームは兄妹が見ている夢の中で展開し、襲い来るモンスターを倒し、足場を飛び越えながらステージを進んでいく。夢の中という設定からか、兄妹はスーパーヒーローや忍者などに変身して、それぞれのスキルを活かしたゲームプレイが楽しめることが特徴だ。マップ内ではいくつかアイテムを入手でき、たとえばZの形をしたアイテム(眠る様子を表すZZZのこと)はライフに相当し、ダメージを受けて保有Zアイテムがゼロになると夢から覚めてゲームオーバーになる。また歯車型のアイテムを集めると、先に進む扉を開けることができる。この世界には城や難破船、宇宙空間など6つのステージに分かれており、道中ではレースなどのミニゲームもプレイできる。PS1版は1人プレイ専用だったが、今回開発するN64版では新たに2人協力プレイにも対応させるとのこと。

オリジナル版の『40 Winks』はEurocomが開発し、GT Interactiveから発売された。その開発中にGT Interactiveは資金難に陥り、最終的にはInfogramesに買収されることとなるが、その過程では保有IPを売却したり、開発中のゲームをキャンセルする苦しい状況にあった。そうしたあおりを受けて、本作のN64版は発売中止になったという。ただ開発自体は終盤まで進んでおり、メディアのレビューが掲載された後のキャンセルだった。

Piko Interactiveは、こういった未発売であったり廃盤となっているレトロゲームの権利を買い取って、スーパーファミコンやメガドライブなど、もともと予定されていたプラットフォームや、Steamなどでリリースする事業を展開しているメーカーだ(関連記事)。今年1月、同社はパブリッシャーとしての事業拡大を発表し、さらなるIPの買収を進めていることを明らかにしていた。そこで挙げられていた社名にはInfogramesやGT Interactiveも含まれており、今回具体的なプロジェクトとして始動した形だ。

N64版『40 Winks』のKickstarterキャンペーンは、本稿執筆時点で残り21日。初期目標金額の2万ドル(約210万円)はわずか1日で突破し、現在は目標の3倍超となる約8万6000ドルが集まっている状況だ。40ドル(約4272円)以上の出資で、N64本体でプレイできるカートリッジに収録されたゲームを入手できる。カートリッジはリージョンフリーになる予定だが、それが叶わない場合はNTSCかPALかを選択する形になるとのこと。またストレッチゴール達成により、『40 Winks』仕様のN64コントローラーも出資プランに加わっており、こちらも40ドルとなっている。ゲームの出荷予定時期は、2018年9月とされている。

N64が販売終了してから新たにゲームが発売されるのは、自作ゲームなどを含めても『40 Winks』が初めてになるとPiko Interactiveは主張している。任天堂非公認ではあるが、幻のタイトルに興味がある方はキャンペーンページをチェックしてみてはいかがだろうか。

ちなみに、今年1月に国内で再発売されたスーパーファミコン向けベルトスクロールアクションゲーム『美食戦隊 薔薇野郎』もPiko Interactiveによるものだ。現在、同社はその英語版の開発に取り組んでいるが、同作が成功すれば、日本のゲームの復刻も増やしていきたいとしている。

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