『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』の開発には、80億から110億円費やされる。マーケティングには40億円投下

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『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』を共同開発するEidos MontrealのトップであるDavid Anfossi氏は、GameIndustry.bizのインタビューに答え、開発の背景などについてコメントしている。シングルプレイタイトルのマネタイズについてやオンライン要素の導入などさまざまなトピックにふれているが、そのなかで『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』の開発費について言及している。

Anfossi氏は、『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』や同社で動いているトリプルAゲームの開発には、7000万ドル(80億円)から1億ドル(110億円)費やされているとコメント。この数字はあくまでゲーム開発費で、プロモーションには3500万ドル(40億円)に近い予算が投下されるという。トータルでいえば、最大150億円ほどの予算が注ぎ込まれている計算だ。

この予算規模は、セールスから考えれば当然だろう。2013年にリブートとして発売された『トゥームレイダー』シリーズは、第一作目の同作が2017年11月時点で1100万本を販売しており、続編となる『ライズ オブ ザ トゥームレイダー』は700万本販売し、この2作品だけで1800万本を売り上げている。『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』は三部作の完結作である。潤沢な予算をもって最高品質のものに仕上げることは、至上命題ともいえる。

しかし一方で、こうした予算については巨額のあまり、携わる開発者にはプレッシャーがつきまとうようだ。この規模のプロジェクトにおいては、小さなプロジェクトを立ち上げたり、試行錯誤を重ね、また徹底的なマーケティングをおこなうことによりリスクを軽減しているとのこと。

『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』の規模は、業界の他作品と比べるとどのくらいになるのだろうか。『グランド・セフト・オートV』には開発費1億3700万ドルとマーケティングコスト1億2800万ドルの総計2億6500万ドルが費やされたのではないかとアナリストが予想。『ウィッチャー3 ワイルドハント』は開発費に4600万ドル、マーケティングに35万ドルを費やし、総計8100万ドルをかけている。ちなみに2013年のヒット作『トゥームレイダー』が1億ドルをかけて開発されていたことが報告されているので、同じような予算で三部作の最終章が作られていると予測できる。宣伝費が開発費と同額であったり、開発費を上回る大型タイトルも少なくないが、『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』は、開発費に比重をおいて制作されているようだ。

前述したように『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』は、前作を手がけていたCrystal Dynamicsと親会社のEidos Montrealの共同で開発中。前作ディレクターのBrian Horton氏がInsomniac Gamesに移籍しているほか中核スタッフ数名が離脱しており、完成度を危ぶむ声もあるが、9月の発売にむけて順調に開発が進んでいるようだ。

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