あらゆる“消耗”と戦うローグライクRPG『Stoneshard』製品化へと前進。日本語対応はそのまま、PS4/Xbox One/Nintendo Switch版も


ロシアのインディースタジオInk Stains Gamesは、現在実施中の『Stoneshard』のKickstareterキャンペーンが、目標額(3万ドル)に達したことを発表した。あと20日間キャンペーンは実施されるが、マイルストーンに到達し製品化に向けて大きく前進した形だ。また検討されていたPlayStation 4/Xbox One/Nintendo Switch版の発売も明言。正式リリースのタイミングに合わせて発売できるように、コンソールでのリリースの準備も進み始めたようだ。

『Stoneshard』は、ローグライク型のダンジョンRPGだ。近年になり、筆者がやたらと頻用することもあり、ローグライクの定義は幅広くなってきているが、「自動生成のダンジョン探索」「パーマデス」「ターン制」と同ジャンルの重要な要素が多く詰まった作品となっている。プレイヤーは、キャラバンを率いて旅する一介の傭兵となり、志を同じくする仲間を集めて、崩壊寸前の故郷を救うべく戦いの日々を送ることとなる。

本作はさまざまな要素を搭載しているが、あえてひとつテーマを決めるなら「消耗」だろう。本作には装備に耐久度が設定されており、使うごとの耐久度がすり減り、ゼロになってしまうと著しく性能が落ちる。さらに餓えや乾きといったパラメータが用意されており、摂取しなければ状態は悪化していく。ダンジョン探索中に大ダメージを受けると、身体の一部の部位が重傷になることもある。そうなると、戦闘への影響は甚大だ。身体だけでなく、精神の正気を保つ必要もあり、“発狂”しないようにケアしなければならない。異常な場所でその身を晒し続ければ、病気にもかかってしまう。

さらに『Stoneshard』では、キャラバンシステムが採用されている。一般的なローグライクゲームでは、主人公が死ぬとそこで終わってしまうものが多いが、本作はそのまま続けることができる。詳細は不明であるが、進捗のほかに死亡したプレイヤーはいずれかの形で一部引き継がれる。つまるところ、仲間はいわゆる残機の役割を果たすわけだ。仲間には士気が下がると仲間同士で喧嘩を始めることもあるため、士気は常に高く保つ必要があるという。

このように、何をするにしても消耗が伴うのが本作の最大の特徴であると言える。ダンジョン内では常にパラメータを意識し、脅威に警戒。ダンジョンから無事に帰っても残りの仲間の数や仲間の士気をコントロールしなければならない。本作は、ゲーム内キャラクターだけでなく、操作しているプレイヤーの精神をも蝕みそうな手強い難易度の作品になりそうだ。ハードコアな要素が目立つが、ジョブ選択やスキルを含めたキャラクター育成、装備の種類の充実といったジャンル作品のおなじみの要素も一通り揃えられているので、安心してほしい。楽曲制作には日比野則彦氏が参加しており、ダークな世界観についても期待できるだろう。

『Stoneshard』は、2018年末よりSteamにて早期アクセス版が発売される。日本語にも対応予定だ。Kickstarterページではプロローグ版が配信されているので、気になった方はそちらから始めてみるのもいいだろう。