私立探偵のアライグマが主人公のADV『Backbone』PS4/Xbox One/Nintendo Switchでも発売へ。UE4を交えてドット絵を表現する意欲作


インディーデベロッパーEggNutが実施していた『Backbone』のKickstarterキャンペーンが終了した。目標額としていた6万3000カナダドルを大きく上回る9万5000カナダドルを集めている。また、ストレッチゴールの達成により、PlayStation 4、Xbox One、Nintendo Switch版の発売が決定した。

https://www.youtube.com/watch?v=vObf9PTEJPc

『Backbone』はピクセルアートで描かれるシネマティックなアドベンチャーゲームだ。アクションやステルスといった要素も含まれるという。プレイヤーは私立探偵のアライグマHoward Lotor。舞台となるのは、ネオン光る架空のバンクーバー。住民が全員動物であるこの街は、The Great Apesと呼ばれる体制側の組織の支配下にあり、権力と偏見に染まっているという。断崖に囲まれた逃げ場のない街にて、聞き込みと捜査を続けていき、隠された真実を暴き出すのだ。

本作の最大の特徴は、美麗なドット絵表現だろう。『Backbone』の開発にはUnreal Engine4が採用されており、きめ細かいピクセルアートがなめらかにアニメーションするだけでなく、そこに3Dエフェクトによる描写が加わる。言うなれば、『オクトパストラベラー』にも似た2D+3D表現を実現している。ただし、本作のベースとなるのはあくまで2Dのピクセルアート。立体感を出すというよりは、フィルム・ノワールの雰囲気を演出するために3Dのエフェクトが使われているのだろう。このエフェクトのおかげで、光源の表現がかなりリッチに演出されている。開発スタッフの6人中5人がアーティストという構成からも、アートへのこだわりが見て取れる。

プレイヤーは、探索や聞き込みを続け、イベントを発生させ進んでいく。システム的には、オーソドックスなアドベンチャーゲームに見える。ステルス+アクション要素も大いに盛り込まれているということもあり、Lotorを導いていくポイント・アンド・クリックではなく、Lotor自身を操作するゲームになるようだ。Kickstarterページでは言語については触れられていないが、トレイラーでは随所にて英語テキストを確認できる。テキスト量も多くなりそうな作品であるだけに、日本語に対応すればディストピアな世界観が濃厚に堪能できそうだ。

『Backbone』はPC/PlayStation 4/Xbox One/Nintendo向けに発売予定。発売は2019年Q3(2019年末)とまだ先なので、その経過をのんびりと見守る必要があるだろう。