孤児達が主人公のサバイバルゲーム『ORPHAN AGE』正式発表。取り残された孤児の過酷な生活を「ザ・シムズ」システムで描く

 

インディースタジオStudio Black Flagは6月1日、『ORPHAN AGE』を正式発表した。対応プラットフォームはPCで、2018年末もしくは2019年初頭の発売を予定している。

『ORPHAN AGE』はサイバーパンク世界を舞台としたシミュレーションゲームだ。プレイヤーとなるのは、内戦に巻き込まれ、親を失くした孤児たち。すべてを失い庇護してくれる存在もない孤独な子どもたちとなり、刻一刻変化する危険な街を生き抜くのだ。

主人公となる子どもの設定は、プレイヤーが自由にカスタムできる。見た目や名前、年齢や学校における成績(パラメータ)、特徴などを設定して生活を始める。子どもたちは屋根もないストリートに住居を構えている。このゴミだらけのエリアで逐一行動を選び、パラメータに気を配りながら生活していく。本作は『ザ・シムズ』から強い影響を受けていると開発スタッフが公言している。同作を知っているなら、基本システムはかなりイメージしやすいだろう。同システムに、サバイバル要素を取り入れたのが、『ORPHAN AGE』である。

それぞれの子どもには欲求(気分、空腹、寂しさ、疲労、清潔さ)やスキル(社交性、強さ、ずる賢さ、技術など)の値が存在し、欲求を叶えることで気持ちが満たされ、またスキルを磨くことで成長していく。これらのバランスを保つことが基本となる。そうした中で、遠方に出向き探索をすることで素材を見つけることが必要になる。存在を用いてクラフトすることでアイテムが、量産される。クラフトしたアイテムで拠点を増強し、新たな子どもを雇う。こうしたサイクルを回し続け、どんどん子どもたちと拠点を強くしていくのだ。それぞれ短期的なクエストが用意されており、条件を満たすと報酬が得られるので、活動的になることが重要だろう。

ただし、街は危険に満ちている。わずかな欲求の値が子どもの生死を左右するほか、探索で無事に帰ってこられる保証はなく、拠点にも内戦の脅威が迫る。こまめなリスク管理が、鍵を握るのだ。開発陣は、『ザ・シムズ』のほかに『This War of Mine』から影響を受けていることも明かしている。探索やリスク管理、子どもたちがあっけなく死んでしまうシビアさなどは同作を彷彿とさせる。子どもたちをうまく管理し、彼らの光なき未来に光をもたらすのだ。

本作を開発しているのはフランスに住むクリエイター2名のチーム。チームメンバーのほかに、3名のフリーランスのクリエイターの協力を得て、開発に本職の傍らに本作の制作を進めており、すでに9年間もの年月が本作の開発に費やされてきた。現在Kickstarterキャンペーンが実施中で、こちらが目標額まで達成すればゲーム制作に専念できるとされている。2051円の出資からゲームを入手することが可能。また、プロトタイプのデモ版が同サイトよりダウンロードできるので、興味がある方は遊んでみてもいいだろう。

なお、PC以外のプラットフォームとしては、MaxやLinuxの対応を検討中。コンソール向け展開については、ゲームがマウス操作に依存するゆえに消極的であるが、改善策があれば検討するとしている。