PSVR専用アドベンチャー『Déraciné(デラシネ)』発表。フロム・ソフトウェアの宮崎英高氏がディレクターを担当

 

ソニー・インタラクティブエンタテインメントは本日6月11日に開催中の「E3 2018 PlayStation Showcase」にて、『Déraciné(デラシネ)』を発表した。発売時期は2018年。本作は、PlayStation VR専用タイトルとして制作されており、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのJapnスタジオとフロム・ソフトウェアの共同開発体制で「古典的アドベンチャーゲームを、最新のVR技術で描く」というコンセプトをもって作られているという。開発は『Bloodborne』と同じく宮崎英高氏が担当する。

『Déraciné』の舞台は、人里離れた寄宿学校だ。この学校には少年少女6人と、年老いた校長が暮らしている。プレイヤーは、そのうちのひとりの少女に召還された「止まった時の世界」に住む妖精だ。妖精は人間から目視できないようで、異なる時に干渉し間接的に自分の存在を証明しながら、不思議な絆を形作っていく。

この止まった時の世界で、手がかりを入手し、情報を集めて、どのように子どもたちのいる世界に干渉するかというのが本作のテーマとなる。たとえば、前述したように異なる時に干渉するほか、妖精の持つ「命の時間」を与えることで子供同士の心の距離が縮まるという。そのほかにも、止まった時の世界には子どもたちの思い出が幻影や言霊となって現れており、そうしたものも手がかりになるようだ。

ちなみに、「Déraciné」という言葉は、フランス語で流浪人や根無し草の人といった意味を持つ。「Déraciné」を指すのは、妖精という存在のプレイヤーなのか、人里離れた寄宿舎で暮らす子どもたちなのか、気になるところだ。フロム・ソフトウェア、そして宮崎英高氏といえば、前回のタッグタイトル『Bloodborne』を代表に、ダークであったりハードコアなゲームを作る印象が強いが、本作では金髪の少女やバイオリンの音色、セピア調のビジュアルや風が吹き抜ける演出など優しい雰囲気を感じさせる。

しかし海外向けトレイラーにはESRB(アメリカのレーティング機関)情報として「子供には適さないコンテンツを含む可能性があります(May Contain Content Inappropriate for Children)」と記述されている。憶測にすぎないが、SIEとフロム・ソフトウェアらしい、ダークな仕掛けが含まれているのかもしれない。