クトゥルフ神話の影響受けるオープンワールドADV『The Sinking City』狂気に染まった最新映像公開。SAN値の悪化は日常を変える

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パブリッシャーのBigben Interactiveは7月31日、ウクライナに拠点を置くインディースタジオFrogwaresが手がける『The Sinking City』の最新トレイラーを公開した。本作は、作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトが手がけた「クトゥルフ神話」の世界観から着想を得て開発されている、探索型アクション・アドベンチャーゲームだ。

1920年代のアメリカを描く『The Sinking City』の舞台は、マサチューセッツ州に位置する架空の街オークモント(Oakmont)。ラヴクラフト作品に登場するインスマスやアーカムからほど近い場所に位置する設定である。海に面するオークモントでは、水位上昇が続き浸水被害に見舞われているが、街の住民は誰もその原因がわからず疑心暗鬼に陥っている。この街を訪れた主人公の私立探偵チャールズ・リード(Charles Reed)は、この不可解な水位上昇の謎の解明に乗り出す。

今回公開されたトレイラーでは、交易で栄えたかつての姿は見る影もない、陰鬱な雰囲気に包まれたオークモントの街、そして主人公のチャールズがホテルで身支度を整えようと髭を剃る様子が映し出されている。本作はオープンワールドゲームとなっており、マップ内の建築物などは1920年代当時の様式が再現されている。プレイヤーはこの街を自由に探索し、住民への聞き込みや各現場で発見する物証などの情報を集めて、メインクエストやサブクエストを進めていくのだ。浸水がひどいエリアでは、ボートに乗って移動しなければならないこともある。映像ではそうした街を探索する様子や、奇妙な風貌をした住民と出会ったり、トラブルに巻き込まれる場面も確認できる。

そして髭を剃るシーンは、チャールズの顔からイカかタコの触手が出てくるショッキングな映像となっている。彼は特別驚いた様子も見せず、触手をカミソリで切り落とすが、切っても切っても触手は現れる。本作ではSAN値というパラメータが存在しており、凄惨な出来事や常識では説明のつかない現象に直面すると値が悪化し、ゲーム中に幻覚を見ることもある。街を探索する中では、およそ人間とは思えないモンスターに出会うこともあるようだ。この奇妙な街が彼の心を蝕み、このような狂気的な幻覚を見せているのだろうか。ある場面では、遺体の側の壁に「今すぐ立ち去れ(Get out. Leave now)」と血で書かれており、何者かがチャールズの調査を疎んでいるようである。
【UPDATE 2018/8/1 18:10】
記事初版にて「SAN値の上昇」としていた表現を悪化(deteriorate)に修正しました。

本作では目標を表示するなど、ゲーム側からプレイヤーを誘導することはほとんどなく、入手した情報をもとに次に何をすべきかを自ら考えてプレイするという。迷った場合は、街の本屋のような場所で入手した物証のさらに詳しい情報を調べることが可能だ。開発元のFrogwaresは、これまでに『シャーロックホームズ 悪魔の娘』などを手がけているが、本作はリニアに展開する同シリーズとはまた異なる探偵モノとなっている。『The Sinking City』は、PC/PlayStation 4/Xbox One向けに2019年3月21日発売予定。日本語に対応し、国内でも同時発売される予定だ。

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