PS4『スパイダーマン』NG+などを追加する新アップデート配信開始。発売前の“あの騒動”をからかうステッカーを追加する余裕見せる

 

ソニー・インタラクティブエンタテインメントは本日10月20日、PS4『Marvel’s Spider-Man(スパイダーマン)』のバージョン1.07および1.08を配信開始した。1.07アップデートでは、待望のニューゲームプラスを追加したほか、新たな難易度アルティメットを実装。DLC「摩天楼は眠らない:黒猫の獲物」の実装対応を追加したほか、さまざまなバグを修正した。

目玉となるニューゲームプラスは、一度クリアしたデータのコスチューム、ガジェット、スーツ改造やスキルなどを引き継いで新たにゲームを始められるモード。ゲーム開始時にクリアしたセーブデータを選択するとNG+を始めるという項目が発見できるので、□ボタンを押して新たな冒険に出かけよう。難易度アルティメットはNG+でないプレイヤーも選択可能なので、初見プレイ時に究極の難易度で遊んでみるのもよさそうだ。

そしてもうひとつ、今回のアップデートでは興味深い要素が確認できる。フォトモード内でフレームとステッカーが新たに追加されたのだが、その中には“水たまり”のステッカーが含まれている。この水たまりは、見る人によっては単なるかわいらしいステッカーであるが、実はこの水たまりはいわくつきのもの。『スパイダーマン』では、発売直前にある騒動が取りざたされたからだ。

発売を控える8月末、ひとりのredditユーザーが『スパイダーマン』の画像を投稿した。この画像は、2017年のE3のトレイラーと発売直前のスクリーンショットを比較するものだ。2017年の段階ではほぼ一帯が水浸しだったのが、発売バージョンでは面積が大きく減り、特にキャラクターの周辺を避けるように配置されている。要するに、発売するにあたりグラフィックがグレードダウンし、その結果水たまりが消えたのではないかと騒がれた。些細な問題にも見えるが、この比較画像が不安を煽ったのか、SNSなどで大きな注目を集め、開発元であるInsomniac Gamesが説明する事態に発展していた(詳細記事)。

しかし、いざ『スパイダーマン』が発売されると、グラフィックを含めたゲームの品質に対しては称賛が寄せられる結果となった。グレードダウンを全く感じさせない作り込みは、“水たまり騒動”を過去のものにした。つまり、今回の水たまりステッカーの追加は、過去の騒動をある種からかう、茶目っ気のある要素になっているわけだ。

Insomniac Games のUIデザイナーであるGil Doron氏は、“比較画像”と同じシチュエーションの画像を投稿。コミュニティディレクターであるJames Stevenson氏はその画像を引用しつつ「フォトモードのステッカーで、自分だけの水たまりを追加してくれ。大歓迎だ」とコメント。ユーザーの笑いを誘っている。ゲームの評価が高いだけでなく、発売から3日で330万本販売するという記録を打ち立て、文句なしの大成功をおさめる『スパイダーマン』。過去の騒動にまつわるステッカーを登場させるInsomniac Gamesの姿勢には、余裕と充実を感じさせるだろう。

『スパイダーマン』のストーリーDLC第一弾となる「黒猫の獲物」は、10月23日配信予定だ。