『The Elder Scrolls』新作は、やはり次世代ゲーム機でのリリースが濃厚か。Bethesda 幹部があらためて示唆

 

先週末にオーストラリアで開催されていたイベントPAX Aus 2018にて、Bethesda Softworksが、ファンからの大きな期待を集めている『The Elder Scrolls VI』(以下、『TES VI』)などについてコメント。コンソールの次世代機についても言及し、海外メディアGamespotが報じている。

Bethesda Game Studiosが開発する『TES VI』は、今年のE3に合わせて開催された同社のプレスカンファレンスにてサプライズ的に発表された。現時点では上に掲載した短いティザー映像が公開されているのみで、ゲームに関する情報は一切出されておらず、ファンの間で検証や議論がおこなわれている状況だ(関連記事)。また、具体的な発売時期やプラットフォームも明かされていない。ただ、Bethesda Game StudiosのゲームディレクターMatt Firor氏は、本作の発売はまだまだ先の話で、その時業界はどのような状況にあるのかは分からないとしつつ、コンソールの世代が変わっていることは間違いないだろうとコメントし、『TES VI』は次世代コンソール機向けに開発していることを示唆している。

またFiror氏は『TES VI』の発売時期について、E3にて同時に正式披露していた『Starfield』よりも後になるとし、Bethesda Game Studiosを率いるTodd Howard氏の以前の発言をあらためて認めている。なお、Howard氏は『Starfield』の発表に際して、次世代の完全新作シングルプレイゲームになるともコメントしていた。その「次世代」の真意について同氏は、ゲームをリリースするハードウェアを指しているものであり、また同スタジオが扱うソフトウェアのことでもあると、海外メディアEurogamerに語っている。Howard氏は、どういったプラットフォーム向けにリリースするかはまだ確定していないと釘を刺したが、『Starfield』も次世代コンソール機を視野に入れていることを示唆した形で、そうすると『TES VI』が発売される頃にはコンソールの世代が変わっているというFiror氏の見立ては自然だろう。

次世代コンソールについては、マイクロソフトは今年のE3のプレスカンファレンスにて、すでに開発に取り組んでいることを正式に表明している。一方のソニーは、社長兼CEOの吉田健一郎氏が今年10月、経済紙Financial Timesとのインタビューの中で次世代機を開発する必要性を語り(it’s necessary to have a next-generation hardware)、同社として準備を進めていることを示唆している。ただ、いずれもハードウェアの詳細やローンチ時期については現時点では不明である。

とはいえ、『Call of Duty』シリーズの開発元であるInfinity Wardや、『トゥームレイダー』シリーズの開発元として知られるCrystal Dynamicsなどが、開発者の求人をおこなう中で次世代コンソールについて言及している(関連記事)。これらの大手デベロッパーが足並みをそろえて次世代への準備を進めているということは、世代交代の時期はそう遠くはないのかもしれない。

なおPAX Aus 2018では、Bethesda Softworksのマーケティング担当幹部Pete Hines氏がコンソールの将来について、どのDVDプレーヤーでもDVDを再生できることに例えて、クローズドなプラットフォームはなくなっていくのではないかと私見を述べている(Gamespot)。いまはクロスプラットフォーム/クロスプログレッションへの本格的な取り組みがちょうど始まったところだが、それがさらに拡大して当たり前になるということだろうか。同氏はそのほか、現在ベータテスト中の『Fallout 76』は、Nintendo Switchでは実行できなかったため(it just wasn’t doable)同プラットフォームでのリリースを見送ったことや、『Wolfenstein』シリーズの新作については逆にNintendo Switchでも発売する可能性があるとの発言もしている(Gamespot)。