Steam版『FINAL FANTASY VI』、悪評の多い“のっぺり”グラフィックを調整するMod登場。またしてもModderが躍動

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スクウェア・エニックスから12月16日にリリースされたSteam版『FINAL FANTASY VI』。日本からは購入できないが、Steamレビューでは概ね好意的な評価を受けている。しかし本作ではある点に批判が集まっている。それがグラフィック表現だ。

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Steam版は2年前にリリースされたモバイル版『FINAL FANTASY VI』をベースに開発されているようだ。公式サイトでは「リファイン」と紹介されているモバイル版のグラフィックは高解像度に対応するためにいちから描き直しているようだ。しかし、このモバイル版は海外ではかなり辛辣な評価を受けている。

Kotakuはこのアレンジされたグラフィックについて「モバイル版の色あせたスプライトはRPGツクールで作られたゲームを彷彿とさせる」と批評しており、その他さまざまな個人サイトでも「もっと他の表現方法があったのではないか」と比較画像があげられ抗議されている。このグラフィックには、原作に思い入れがあるファンであればあるほどその原型のドット絵を“のっぺり”させたアレンジに違和感を抱くようだ。Steam版でもこの仕様は変更なく発売されており、モバイル版のリリース時と同様に批判点としてあげられている。

このグラフィック表現は前作である『FINAL FANTASY V』から議論されていた問題だ。Steamには『Shovel Knight』を代表に多くのドット絵で表現されたゲームが販売されている。そのすべてが完全にHDの解像度に対応できているわけではないが、スクウェア・エニックス側がドット絵の表現に対して調整を怠っていると考えるユーザーがいてもおかしくはないだろう。

そこで立ち上がったのはMod制作者だ。Jed Langを名乗るユーザーはSteam Communityにて、このグラフィックの鍵となる「フィルター」を調整したファイルをアップロード。高解像度に合わせつつ原作のドット絵の面影を残すアレンジのグラフィックを表現することに成功したようだ。

このJad Langa氏は『DARK SOULS』シリーズのMod開発にも携わっておりさまざまな調整をしてきたその筋では有名なMod制作者。今回、またしてもユーザーのゲームプレイを助けるModを開発したことになる。

以前にもSteam版『テイルズ オブ ゼスティリア』を60fpsで動かせるようになるModが開発されたと弊誌でも報じたが、今度はModによってグラフィックの調整が行われた。最近では日本のゲームタイトルのSteam版リリースが相次いでいながらも、グラフィックやfpsといった点で調整不足を言及されることが多い。しばらくはMod制作者たちの、調整不足を埋めるような活躍が続くかもしれない。

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