タクティカルFPS『Burstfire』、オンラインの過疎により販売中止と全額返金を決断。2016年に再リリース目指す


タクティカルFPS『Burstfire』の販売中止と全額返金がSteam communityにて告知された。これにともない2016年によそおいを新たに『Burstfire』がリリースされるようだ。開発を担当したのはNacho GamesとFree Reign Entertainment。Nacho Gamesは『Hawken』などで有名なAdhesive Gamesの一部スタッフが独立して設立した会社だ。以前弊誌でも取り上げた『Burstfire』は、ストラテジーとFPSを融合させた5vs5のチームに分かれて戦う『Rainbow Six Siege』を思い起こさせる作品だ。アーリーアクセスを経て9月には正式版をリリース。数々の修正を行っていたが、12月22日に販売を中止し、プレイ時間にかかわらず返金を行うことを決断したようだ。

“Burstfireのチームはこのゲームの開発に誇りを持っている。しかし、現段階でアップデートを続けられるほどの人気を集めていないことは明らかだ。簡潔に言えば、プレイヤーの人数が足りておらず、購入したユーザーがゲームに対し満足できていない。販売を続けることは購入したユーザーへの背信行為だと我々は考えた。そして熟慮のすえ、販売中止と返金を決断した。これから7日間のうちにプレイ時間に限定せず購入したユーザーを対象に全額返金を行っていく。また、改善を行ない2016年に新たな『Burstfire』としてリリース予定だ。その時にまた会おう!”

『Burstfire』はアーリーアクセスの時代から『Rainbow Six Siege』のインスパイアとして一定の評価を得る一方で、グラフィックやマッチングへの批判が集まっていた。特にユーザー不足によるマッチングに関しては深刻な問題を抱えていたようで、それを危惧してからか、Nacho Gamesはアーリーアクセスリリースの2日後から無料のSteam keyを、毎日100人を対象に配り続けていた。これに加えてさまざまなバンドルに入れられたり、Steamオータムセールにて75%オフの2ドルで販売されていたが、それらをもってしても過疎は止まらず、今回の結末へと至ってしまったようだ。開発陣は主な原因をプレイヤーの不足としながらも、ゲームの内容もユーザーの期待に応えられなかったことを認めているようだ。『Burstfire』チームは、「振り出しに戻り改めてこのゲームをデザインし直し、ユーザーの期待に応えられるようなゲームとして2016年にリリースする」と宣言している。

リリース時にはGamespotも「『Rainbow Six Siege』を継ぐゲームだ」と期待を寄せていたが……。

この『Burstfire』をめぐっての対応は開発者としてのプライドを守ったとredditなどでは賞賛される一方で、以前から返金署名が行われており今回の対応は遅すぎた、と考えるユーザーもいるようだ。 2016年にリリースされる“新生『Burstfire』”のための措置の一環だと思われるが、開発陣へのダメージも相応に大きいものとなりそうだ。