シリーズ最新作『Call of Duty:Infinite Warfare』オープンベータ開始。プレイ可能なゲームモードとシステムをチェック、初の「宇宙」はどう表現されているのか

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発売日を間近に控えた『Call of Duty: Infinite Warfare』(以下CoD: IW)。日本国内にて、PS4向けマルチプレイベータテストが10月15日午前2時に開始された。今回のベータテストは10月15日(土)午前2時から10月18日(火)午前2時を一期、10月21日(土)午前2時から10月25(火)午前2時までを二期とし、インターネット環境のあるPSNマスターアカウントならPSplus未加入であっても参加が可能だ。ただし年齢認証のため、クレジットカードから100円を使用することが参加条件(100円は11月中に返却)になる。

今回のベータテストで解放されているコンバットリグ(戦闘スーツ。兵科と捉えてよいだろう)は3種類、マップは3種類となる。ローンチ時の製品版には、コンバットリグが6種類、マップが12種類(予約特典マップを除く)収録される予定だ。またベータテストで遊べるゲームモードは「Team Deathmatch」「Domination」「Defender」の3種類となる。

 

ガワの新しさに反して驚くほど堅実なFPS体験

デビュートレイラーへとユーザーから大量の批判が寄せられ、YouTubeで低評価を与えられた動画、歴代2位という不名誉な記録を樹立したことも話題となった本作。確かにトレイラーを見る限りでは、宇宙を舞台にした戦いは今までのシリーズから相当踏み出した世界観を持つ別のゲームのようにも思える。

しかし、プレイした感触は間違いなく『CoD』の系譜に位置づけられるものだ。逆に言えば、比較対象としてすでに『Battlefield』シリーズよりふさわしい存在になった『タイタンフォール』シリーズのような、チャレンジブルで新しい体験を望むユーザーには少し物足りないものかもしれない。

『CoD』シリーズのゲームプレイを支えてきた、スポーティー、かつ反射神経とMAP構成の知識に裏打ちされた立ち回りの両立が呼び起こすFPS本来の快楽中枢への働きかけは、しっかりと受け継がれている。キルタイム、リスポーンタイムの強烈な短さとのシナジーも、やはり高い中毒性を保っていた。また、今回のベータテストで舞台となるMAPの作りこみも良好。スラストジャンプ、ウォークランやペイロードの仕様は成功した『Call of Duty: Black Ops 3』をそのまま受け継いでおり、驚くほど(あるいは拍子抜けするほど)に完璧なシリーズ後継作といえるだろう。

『Call of Duty: Infinite Warfare』マルチプレイヤーベータトレイラー

 

結局残る「なぜ宇宙なのか」という疑問

「宇宙での戦闘」を大きくフューチャーしたデビュートレイラーのインパクトを考えると、今回のベータテストでのプレイでかろうじて「宇宙」を感じさせたのは、「Frontier」マップでのデス演出(死体が無重力で浮く)程度で、その意味についてあらためて考えさせられるものではある。単に「今回は宇宙での戦闘をキャンペーンとして打ち出したかった」というのはわかるが、トレイラーのあの過剰な宇宙戦のプッシュが低評価を生んだのは間違いなく、リスキーで安直な選択の失敗例として『CoD』シリーズに汚点を残した。

ただ、『COD: IW』という作品がシリーズの遺伝子を正当な形で受け継ぎ、洗練させたシリーズ最新作であることは疑いようがなく、ベータテストは多くの『CoD』ファンを安心させることになるだろう。ただし、それは同時に「革新」を望んでいた多くの『CoD』ファンを失望させるものと同義だいうことも付記しておきたい。

『Call of duty:Infinite Warfare』は11月4日発売。10月21日からはXbox Oneでのベータテストが始まる予定。

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