『Gears of War』の映画化が発表。過去の失敗例から学びゲーマー向けの映画にはならない可能性も

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マイクロソフトは10月5日、発売が間近に迫ったXbox One/Windows 10向けタイトル『Gears of War 4』のライブイベントを開催し、その中で『Gears of War』シリーズを題材にした映画制作が決定したことを発表した。

ライブイベントの模様。映画化の発表は1:07:03あたりから。

このライブイベントに出席した『Gears of War 4』開発元The Coalitionの責任者Rod Fergusson氏によると、マイクロソフトはUniversal Picturesと契約し、映画『Ted』などを手がけたScott Stuber氏と、映画『猿の惑星: 創世記』などを手がけたDylan Clark氏の二人のベテランプロデューサーのもとBluegrass Filmsにより制作が進められており、現在プリ・プロダクション段階にあるという。

今回の映画化についてRod Fergusson氏は、「『Gears of War』シリーズをサポートするうえで映画を作るというのは、次なるステップとして筋の通った話だった。これまでにコミック版や小説版を作ってきたが、今回Universal Picturesと共に映画版を実現できる機会を得られたことは素晴らしいことだよ」と、エンターテイメント業界紙Varietyに語っている

実は『Gears of War』シリーズに映画化の話が持ち上がるのは今回が初めてではない。2007年にNew Line Cinemaが映画化権を獲得しており、ゲーム版『Gears of War』の前日譚を描き2010年公開の見込みだった。しかし監督を務める予定だったLen Wiseman氏がプロジェクトから去るなど問題が相次ぎ、制作が遅々として進まないなか予算がカットされ計画は消滅してしまった。

『Gears of War』シリーズのアイコンともいうべき武器「Lancer」は映画にも登場するだろうか。
『Gears of War』シリーズのアイコンともいうべき武器「Lancer」は映画にも登場するだろうか。

今回発表された映画版『Gears of War』で、どのようなストーリーが描かれるのかはまだ不明だが、Rod Fergusson氏はゲーム版との関連性にはこだわらないという。映画とゲームはそれぞれ別のメディアであり、ついているお客も必ずしも同じではない。興味深いストーリーをいくらでも生み出せる奥深いバックストーリーを持つIPなのに、ゲーマーに向けた映画を作るのはゲームを映画化した過去の例から見ても失敗の元だという。

Rod Fergusson氏はこの映画に望むこととして次のように語り発表を締めくくった。「正真正銘の『Gears of War』であると感じてもらいたいが、まずは純粋にすごい映画だと観客に興奮してもらいたい。そのあとでオリジナル版に対して敬意を払ってもらえれば嬉しいね」。

Rod Fergusson氏(左から二番目)と『Gears of War 4』メインキャスト。
Rod Fergusson氏(左から二番目)と『Gears of War 4』メインキャスト。

シリーズ最新作Xbox One/Windows 10『Gears of War 4』はシーズンパスを同梱したUltimate Editionは10月7日、通常版は10月11日に海外発売予定。国内発売の予定はないが、海外版は日本語字幕表示に対応予定だ。

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