覆面レスラーと女子大生の二重生活ADV『Honey Rose: Underdog Fighter Extraordinaire』リリース


ビジュアルノベルと2Dアクションを組み合わせた個人開発タイトル『Honey Rose: Underdog Fighter Extraordinaire』がリリースされた。対象プラットフォームはPC。Steam/Itch.ioからのダウンロードおよび公式サイトからの直接ダウンロード版/ブラウザ版が用意されている。Mac/Linuxはブラウザ版のみプレイ可能。プレイヤーが購入価格を自由に指定できる“Pay what you liked”という課金形式を採っており、無料でもプレイできる。ゲーム内での追加課金はない。

主人公は「レッド」と名乗る女子大生としての表の顔と、駆け出しの覆面格闘家「ハニーローズ」としての裏の顔の二重生活を送っている。過酷なトレーニングを積む中での文武両道はむずかしく、学業がおろそかになった彼女は「今年卒業できなければ他の町に引っ越す」という約束を両親と交わす。学期終了までに残された時間は半年。大学卒業を目指しつつ、町内で開かれる格闘技トーナメントで結果を残し、格闘家としての夢を叶えるのだ。

本作はビジュアルノベル形式の日常生活パートと2Dアクションの格闘パートにわかれている。進め方は『実況パワフルプロ野球』シリーズのサクセスモードに近い。1日単位での行動を選択し、トレーニングや他のキャラクターとの交流を通じて各種ステータスを強化。格闘技の試合および大学の試験に備える。主人公が受講している3科目「生物学」「言語学」「数学」のステータスは大学の授業を受けたり、図書室で自習することで上がる。また、ジムでの筋トレに励み、コーチの指導を受けることで「攻撃力」「防御力」「機敏さ」の項目を上げられる。こうした主人公の活動は体力値を消耗し、体力がなくなると行動できなくなる。無理せず自宅で休むことも有益な選択のひとつだ。

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学業とトレーニングに専念することも大事だが、たまには息抜きも必要。町へ繰り出すとさまざまなイベントが発生する。友人との交流だけでなく、素顔時の覆面ファイターと接触し、それぞれが抱える悩みや、リング上とは異なる人間らしい一面を垣間見ることができる。ときには悪党を成敗する謎の覆面ファイターとして自警団のような活動も。なお、試験の日に町を散策していると試験をすっぽかしたことになるので、カレンダーやメールでのスケジュール確認も欠かせない。

観客を熱狂させてこそ一流のファイター

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格闘パートは、レスリングというよりパンチとキックが主体の打撃系格闘技。ジャンプ、ステップ、通常攻撃ボタン、特殊攻撃ボタンだけのシンプルな操作だが、ボタンの組み合わせで多彩な技を繰り出せる。シンプルなワンツーパンチからのヘッドバッド、姿勢をかがめたクラウチングポジションからのアッパーカット、ジャンプキック、敵の攻撃をブロックしてからのカウンター。そしてリング上ではロープを使った必殺技まで。また、試合に勝利すれば対戦相手のマスクをはがし、その正体をあばくことができる。これぞ覆面ファイトならではの醍醐味だろう。

覆面ファイターとしての活動は、友人だけでなく両親にも秘密にしている。疑わしい言動により「Suspicion(疑惑度)」を上げてしまわないよう、模範的な学生として振舞うことが重要。また、格闘家として人気を得るためには「Reputation(評判)」を上げていく必要がある。評判は悪党退治のほか、試合中にスタイリッシュなコンボや技の組み合わせを披露し、観客を沸かせることで上がっていく。覆面ファイターは格闘家であると同時にエンターテイナーでもある。単調なワンツーパンチの連打では観客の心をつかめないのだ。

空中戦からロープアクションまで駆使して観客を盛り上げろ。
空中戦からロープアクションまで駆使して観客を盛り上げろ。

なお、本稿執筆時点では日本語対応されていない。やさしい単語で揃えられているものの、戦闘パートよりもビジュアルノベル形式の日常生活パートの方が長いため、数時間にわたり英文と格闘する覚悟が必要だろう。