『幻想水滸伝』のSteam配信求めてファングループがキャンペーン実施、コナミもSNSで反応みせる

先日、『幻想水滸伝』シリーズのSteam配信を後押しするキャンペーンが実施された。実現に向けて全世界へ呼びかけたのは、同シリーズの復刻を目指すファングループ「Suikoden Revival Movement」(幻想水滸伝の復活を願う会)。ソーシャルメディアのハッシュタグを用いた意思表示で、IPを保有するコナミデジタルエンタテインメント(以下、コナミ)に働きかけた。この動きにコナミ側も反応。SNSを通してファンの熱意に謝意を表するとともに、現状を認知していることを明らかにした。

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パチスロではすでに復刻されている

『幻想水滸伝』は、1995年にコナミからPlayStation向けに発売されたロールプレイングゲーム。ソニー・コンピュータエンタテインメント(現SIE)の『ビヨンド ザ ビヨンド ~遥かなるカナーンへ~』に次いで、サードパーティ製では初のPlayStation用王道ファンタジーRPGとして世に放たれた。当時のキャッチコピーは「プレイステーションよ。これがRPGだ!」。翌年にはベスト版がリリース。1997年にはセガサターンに移植された。続編やスピンオフ作品は10タイトル以上で、ナンバリングだけで5作目まで発売されている。最後のシリーズ作品は、2012年の『幻想水滸伝 紡がれし百年の時』。これまで1作目と2作目をセットで移植した『幻想水滸伝I&II』が、PlayStation PortableとPlayStation Networkで復刻したことはあるが、PC向けのリリースは1998年のWindows 95版『幻想水滸伝』に留まっている。

「Suikoden Revival Movement」は、2012年7月に結成されたコミュニティグループで、『幻想水滸伝』の復刻を切に願う2万8000人以上のメンバーで構成されている。その精力的な活動が功を奏し、2014年に北米のPlayStation Networkで『幻想水滸伝II』のデジタル配信が実現した。また、現存する最大規模のウィキサイトGensopediaの管理人を取材するなど、コミュニティ同士の横の繋がりも広い。昨年には、『幻想水滸伝』シリーズの生みの親であるゲームクリエイター、村山吉隆氏へのインタビューにも成功。今年4月、第2弾としてファンから募った質問への回答を掲載した。

Gensopedia管理人の水滸伝コレクション Image Credit: Suikofans
Gensopedia管理人の『幻想水滸伝』コレクション
Image Credit: Suikofans

村山氏がディレクターとシナリオを担当した1作目と2作目(3作目の開発にも携わったが、途中でコナミを退社したためかクレジットに名前がない)は、シリーズの中でも特に人気が高く、DRM(Digital Rights Managementの略、デジタル著作権管理)フリーでPCゲームを販売するGOG.comでも、コミュニティのウィッシュリストで多くのユーザーから投票されている。

今回、6月3日に実施されたキャンペーン#SuikodenOnSteamは、『幻想水滸伝』シリーズのSteam配信へ馳せるファンの想いを、共通のハッシュタグを用いて一斉に投稿することで、ソーシャルメディアを通じてコナミへアピールすることが狙いだ。その大波はしっかりと同社へ届いている。コナミの公式アカウントは翌日、Twitter上で「Suikoden Revival Movement」へ返信。実現の可否については言及を避けつつも、コミュニティの存在と情熱に賛辞を呈した。また、国内の公式アカウントもファンのリクエストに反応。「幻想水滸伝Steam化への熱い想いありがとうございます! 確実なお約束は今ここでは出来ませんが、Steam担当に必ず伝えます。そして、何かお知らせできることがあれば、ツイートしたいと思います」と、Twitter上でコメントしている。

一方で、ファンの中には、国内メーカーが自社のゲームIPを積極的にパチスロ事業に展開している近年の流れを揶揄して、コナミがお金にならない過去作の復刻にわざわざ乗り出すはずがないという冷ややかな見方もある。コナミグループはパチンコ・パチスロ機器を製造・販売するグループ企業KPE(コナミパーラーエンタテインメント)を展開しており、皮肉にも、パチスロ『幻想水滸伝』は2011年1月に実際にリリースされている。また、先日には、『METAL GEAR SOLID 3: SNAKE EATER』をテーマにしたパチスロ「メタルギア ソリッド スネークイーター」が発表され、膨大な量のサムズダウンでYouTubeユーザーの手痛い歓迎を受けた。確かに現時点では実現性に乏しいかもしれないが、ファンの総意がソーシャルメディアを通して確実にコナミの元へ届いたことは大きい。今後の可能性に期待したい。

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