新作「ゼルダの伝説」の名は『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』に。最新映像が公開、クラフトやサバイバル要素も搭載か

 

【UPDATE 2016/6/15 10:30】 Nintendo Treehouse: Live at E3では更なる情報が公開された。そのおおまかな新要素についてこちらで紹介する。

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』プロデューサーの青沼英二氏は、まずタイトルについて「今までの作品のサブタイトルは、アイテム名やキャラ名が多かったが、今回は世界そのものを描写した」と語り、野生の世界の息吹や呼吸が感じられる名前の経緯について明かしていた。

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これまでの『ゼルダの伝説』シリーズと大きく異なる部分は、ジャンプができるようになったことだろう。歴代シリーズでは、リンクは渡れそうな場所に歩いて近付くと自動的にジャンプするよう設計されていた。しかし今回はプレイヤー側がタイミングを決め、ボタンを押すことでジャンプできる。この仕様によって、これまでの『ゼルダの伝説』の特徴であった「横の自由度」に 「縦の自由度」が加えられた。青沼氏は、フィールドに存在する壁や山はほとんどが登れるものであることを明かしており、壁のぼりとジャンプを併用することでどんな場所へもたどり着けるようになるのだという。しかし、『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』のようにスタミナシステムが採用されており、そういったアクションはスタミナの上限との相談であることは認識しなければいけないだろう。

次に注目したいのが防具の概念の誕生だ。今回公開された映像では、装備は上着とズボンのふたつが用意されており、メニュー画面で道中に拾ったアイテムを選択することで着せ替えできる。青沼氏によると、何も着用しない水着の状態でもゲームを進行させられるというが、従来のゼルダでは服の着せ替えは、「色の変更」などが中心だっただけにおしゃれが楽しめそうだ。装備は天候にあわせて着替える必要性があり、雪山で薄着をしているとリンクが寒がりダメージを受けてしまう。おしゃれを楽しみながら状況に合わせた選択が必要だということだろう。

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アイテムの種類の多さも映像では特に興味深かったポイントだ。フィールドではこれまで以上にさまざまなアイテムを入手することができる。今作は、従来のようにハートがフィールドに落ちているということがなくなり、頻繁に出会うであろうリンゴや木の実といった食べ物は重要な回復源として扱う。敵との戦いに勝利したり、宝箱を開けたりすれば、武器や防具が手に入るだろう。

防具はすでに説明したとおりだが、武器は特に本作独特の仕様となっている。というのは、武器には耐久性が設定されており、使用するごとに消耗していく。耐久度の限界に達すると武器は壊れてしまう。武器は、落ちている枝や敵の武器などが使用できるのだといい、拾ったものでやりくりする必要がある。こういった点を青沼氏は、よりサバイバル的な魅力があると説明している。武器の種類もさまざまなものが用意されているようで、簡単な枝のようなものから重いハンマーのようなものまで幅広い。重量系の武器はモーションが遅い分威力は抜群で、敵の持つ盾ごと薙ぎ払える威力を誇る。戦闘にかんしては、敵の攻撃を避けると時間の経過が遅くなる“ウィッチタイム”のようなシステムが導入されている。敵のAIもかなり成長しているようで、よりレベルの高い戦闘が楽しめそうだ。

また、『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス HD』のリリースにあわせて発売されたウルフリンクのamiiboの対応も発表された。以前から同amiiboは新作ゼルダに対応することが告知されていたが、ウルフリンクamiiboを用いると『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』にウルフリンクがコンパニオンとして登場することが発表された。ウルフリンクは、冒険のお供はもちろんのこと、敵との戦闘に参加したり、食料を確保してくるなど多岐にわたる部分でプレイヤーをサポートする存在となる。こういったコンパニオンはウルフリンク以外に登場するのか気になるところだが、心強い仲間キャラとなりそうだ。

今回紹介した要素は、公開された情報のごく一部だ。細かな新要素などをもっと知りたい方はTwitchで公開されているNintendo Treehouse: Live at E3のハイライト放送を見てみてほしい。


任天堂は6 月15日に「Nintendo Treehouse: Live at E3」を実施し、新作『ゼルダの伝説』の最新トレイラーを配信した。今回のE3 2016の配信イベントでは正式名称が『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』となったことが発表。そのタイトル通り、広大な世界が感じられる映像も公開されている。

美しく広大な新しいゼルダ

まず印象的なのがその美しくも広大な世界だ。2014年にアナウンスされた当時からトゥーンシェーディングの表現を用いていることは発表されていたが、油絵とリアルさが融合されたグラフィックは本作独特の魅力を放っている。

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さらに注目したいのがサバイバルやクラフトを予感させる各要素。映像では大きな木を切り橋をかける伐採シーンから、リンクが水着を着用し川に飛び込むシーン、狩りで捕えた野生生物らしき肉を調理しているシーンなどが見受けられる。このような要素がゲーム本編とどうかかわっていくかは不明だが、クラフトやサバイバルといった今までの『ゼルダの伝説』シリーズにはなかった新たなエッセンスが加えられることは間違いないだろう。

また戦闘要素にも注目したい。Wiiで発売された据置機シリーズ全作『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』は、Wiiリモコンプラス専用タイトルということもあり戦闘には力の入った作品となっていた。映像を見た限り、立ち回りを考慮した独特のテンポは本作にも受け継がれており、熱い戦闘が繰り広げられることを予感させてくれる。映像の最後には巨人のようなボスと対峙するシーンも登場しており、これまでの作品以上に強大な敵と戦うことになりそうだ。

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任天堂オブアメリカのReggie Fils-Aime社長は、今回のゼルダの伝説について「敵や場所などすべてが生きているように感じられる作品となっている」と伝えており、タイトルにふさわしいオープンワールド作品になることを示唆している。E3の任天堂ブースではプレイアブルで出展されており、世界のほんの一部を体験できるとのこと。『ゼルダの伝説 ブレスオブワイルド』のさらなる詳細は、続報が入り次第追ってお伝えする。