映像と共に振り返る「Paris Games Week 2015」ソニープレスカンファレンス6つの重要発表


ソニーの「Paris Games Week 2015」におけるプレスカンファレンスは無事終了した。期待されていたPlayStation VRに関する情報こそ解禁されなかったものの、多くの新作タイトルや最新映像が発表されるなど会場は盛り上がりを見せた。約1時間40分におよぶカンファレンスにて一体なにが発表されたのか、重要な情報を6つピックアップし最新映像と共に振り返ってみよう。

『ストリートファイターV』の発売日決定

カプコンの小野義徳氏は、シリーズ最新作『ストリートファイターV』に関するいくつかの情報を明らかにした。本人が笑いながら語っていたように、事前に情報はリークされていたものの、それでも重要であることに変わりはないだろう。欧米でのリリース時期は2016年2月16日に決定。ダルシムの参戦が発表されたほか、発売後1年間にわたり6人のキャラクターが追加されることも明らかにされた。『ストV』では2種類のゲーム内通貨が存在しており、プレイヤーは各キャラクターをリアルマネーで購入するか、あるいはゲーム内で貯めて買うかを選択することができる。

『No Man’s Sky』の発売日決定

ソニーはHello Gamesが手がける宇宙探索ゲーム『No Man’s Sky』のリリースが2016年6月に決定したと発表した。カンファレンス前にはサプライズで当日にリリースが実施されるのではとも噂されていたが、プレイできるのは来年の夏前までお預けとなるようだ。本作は自動生成される広大な宇宙を探索するという内容のタイトルで、宇宙から各惑星へと文字通りシームレスに移行できる点や、実際の宇宙のごとくどこまでも広がるゲームの規模などが話題となっている。発表以降、プレイヤーからの期待は非常に大きく膨らんでいるが、Hello Gamesがそれに応えられるのか来年6月のローンチに注目したい。

ポリフォニーが『GT Sport』正式発表

ポリフォニー・デジタルは、『グランツーリスモ』シリーズ最新作『GT Sport』を正式発表した。正式ナンバリング作品でこそなかったものの、本作はPlayStation VRに対応したPS4タイトルとなっており、否応にも今後注目は集まっていくだろう。壇上に登場したシリーズプロデューサー山内一典氏は、PS4向け『グランツーリスモ』がシリーズ最高の出来になるという確信があったとし、さらに今回はドライビングゲームを根底から変えることをやりたかったと伝えている。また年間を通じて2つのチャンピオンシップが「国籍」と「マニファクチュア」別に実施され、優勝者はクリスマスに開催されるFIAの表彰式にて本物のF1ドライバーたちと並び表彰されるそうだ。気になる発売時期はまだ明らかにされていないが、ベータテストが2016年の早い段階にコミュニティへ向け実施予定。

続々と続くPlayStation VR対応タイトル

価格とリリース時期にこそ触れなかったものの、VRヘッドセット「PlayStation VR」へと多数のデベロッパーが参加していることをソニーは今回のカンファレンスにて印象づけた。前述の『GT Sport』に加えて、Guerrilla Gamesが手掛けるマルチプレイヤー対戦メックアクション『RIGS』、さらにはホラーゲームのスピンオフ『Until Dawn: Rush of Blood』が登場。またCrytek社による恐竜VRゲーム『Robinson: The Journey』など、魅力的なコンセプトのタイトルも披露されている。そして最大のサプライズと言ってもいいのが、『鉄拳7』のPlayStation VR対応。ソニーによれば、現在200以上のデベロッパーがPlayStation VR向けに開発を取り組んでいるという。

『Horizon Zero Dawn』のゲームプレイ映像

プレスカンファレンスにて映像が披露されたシャーマンが主人公の『WiLD』と甲乙は付けがたいが、どちらが重大だったかと聞かれれば『Horizon Zero Dawn』に軍配が挙がるだろう(今年のE3に関係者向けに公開されたデモと同じであってもだ)。Guerrilla GamesのシニアプロデューサーMark Norris氏の解説と共に流れる8分間のゲームプレイ映像はまさに圧巻の一言。広大なワールドを舞台にリソースを回収し、様々なトラップやアイテムをクラフトし、機械仕掛けの恐竜たちを狩る楽しさが伝わってくる。後半からの巨大恐竜との戦いも手に汗を握る内容だ。実際のゲームプレイを見せた作品としては、『Horizon Zero Dawn』はチェックすべきタイトルから外すことはできない。

あの技術デモ「Kara」がゲーム化へ

David Cage、この憎い奴。かねてからゲーム化が望まれていた2012年公開の技術デモ「Kara」が、引き続きQuantic Dreamの手によってフルゲームとして開発されていることが明らかにされた。タイトルは『Detroit Become Human』。アンドロイドとして開発されたキャラクター「Kara」が工場から出て行った後の物語が描かれる予定で、「人間とアンドロイドの違い」にテーマを置いた作品となるようだ。Quantic Dreamが得意とするQTEドラマゲームとなるのかはまだ明らかにされていないが、そのビジュアル、テーマ、そして今回公開された映像といずれも魅力的。Paris Games Week中にさらなるディテールが明らかになることを願いたい。