『シェンムー3』は1000万ドル集まればオープンワールドゲーム要素を真に搭載する、「4」に関する発言も

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ゲームデザイナーの鈴木裕氏は、海外フォーラムRedditにてAMAスレッドを立て、シリーズ最新作『シェンムー3』の開発に関してファンたちと言葉を交わした。AMA(Ask Me Anything)は、著名な人物がユーザーからの質問にリアルタイムで返答するスレッドだ。先日のE3におけるSCEプレスカンファレンスにて発表され、熱狂の渦のなかにある『シェンムー3』。スレッドでは開発費やゲーム内容など具体的な質問が数多く飛び出した。

1000万ドルあればオープンワールド要素を真に備える

オープンワールドゲームを開発するためには、莫大なリソースが必要であることは周知の事実だ。『シェンムー3』の開発においては、サードパーティーをサポートするソニーの部署「Third Party Production」の参加が明らかになっているが、Kickstarter以外で資金的な援助がどれほど得られるのかは不明だった。参考程度ではあるが、初代『シェンムー』の制作には約63億円が必要だったと伝えられている。Rockstar Gamesの『Grand Theft Auto V』は開発とマーケティングで約2.65億ドル(約318億円)がかかった。

AMAスレッドにて1人のファンは「もしキャンペーンが500万ドルに到達しなければ、どんな要素やフィーチャーがゲームからなくなるんでしょうか?」と質問した。すると鈴木氏は、「言えるのは、500万ドルまで到達すれば、私が『シェンムー3』で本当にやりたいことの1つが実現するということだ。1000万ドル(約12億円)が集まれば、『シェンムー3』はオープンワールドのフィーチャーを真に持つようになる」と返答している。

「3でファンを幸せにしなければ4は無い」

また「『シェンムー3』は単なる始まりに過ぎない。『シェンムー4』を実現させて、サーガを完結させるには、どれぐらい成功する必要がある?」との質問に対し、鈴木氏は「『3』でファンを幸せにできなければ、『4』は存在しない」と返答。「だからできる限り最高のゲームに共に作っていきたいね」と続けている。

鈴木氏は別の質問にて、当初の『シェンムー』が全11チャプター、4作から5作で物語を描くシリーズであったと伝え、「もし可能であれば、全11チャプターで完全なストーリーを実現したいとまだ思っている」ともしている。また別の質問では、主人公の涼が”3では”日本に帰らないといった発言も飛び出している。

このほか鈴木氏は初代『シェンムー』と『シェンムー2』のアセットを開発において大量に使用することも明らかにしている。鈴木氏自身は、アルゴリズムやロジック検証、単純なプロトタイプの開発などに、プログラマーとして参加する。

また、ストレッチゴールに記されていた新規システムに関しては、以下のような説明がなされている。

  • Rapport System: プレイヤーとの会話やアクションにより、シェンファの行動が変化するシステム
  • Character Perspective System: ストーリーを進めるなかでほかのキャラクターの背景をハイライトするシステム

『シェンムー3』はPC/PS4向けにリリース予定。現在Kickstarterファンディングでは350万ドル以上が集まっている。

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初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。