Ubisoftの期待作『Tom Clancy’s The Division』が再び延期、発売は2016会計年度Q1に

 

Ubisoftのコミュニティ開発担当Antoine Emond氏は、新規タイトル『Tom Clancy's The Division』の発売を、2016会計年度Q1に延期すると発表した。開発ブログにてEmond氏は、自身らの望む形に到達するだけでなく、ファンやプレイヤーの期待に応えることを確実にするため、今回の決断に至ったと報告している。

『The Division』は、2013年6月のE3にて正式発表されたオープンワールド型のオンラインアクションRPGだ。病原菌の感染が発生し5日間で無政府状態に陥った米国ニューヨークを舞台に、プレイヤーたちは特殊部隊の一員としてさまざまな任務に挑む。開発はMassive Entertainmentを中心に進められており、ほかにもUbisoft ReflectionsおよびRed Storm Entertainmet、Ubisoft Annecyなどのスタジオが参加している。なお『Assassin's Creed』など、UbisoftのトリプルA級タイトルにおいては、各地のスタジオが開発に参加し協力してゲームを完成させる体制が敷かれている。

『The Division』の開発は2012年にスタートしている。当初は2014年後半のリリースが想定されていたが、後に2015年へと延期され、さらに今回2016会計年度Q1に発売されることとなった。2012年から2013年にかけて、次世代機の登場と共にUbisoftは新規IPを含む多数のトリプルA級タイトルを発表してきたが、『Watch Dogs』や『The Crew』など、ほとんどのタイトルで延期を繰り返している印象だ。

 

 

『The Division』に関しては、今年3月にプリアルファ版のものとされる映像が海外メディアVG247.itによってリークされ、Ubisoftが直々にコメントを公表する異例の事態となった。この騒動が発生する2か月前には、公式サイトにてアルファテストの募集を予想させる文言が発見されたため、同映像はクローズドアルファ版のものではないかと疑われた。この映像は過去にUbisoftが公開してきたE3版の映像とはかけ離れたクオリティだったが、後に同社は映像中のビルドのほとんどの要素は削除されていると伝えている。

『Assassin's Creed Unity』の一件など、近年Ubisoftの発売するトリプルA級タイトルへの評価とクオリティは下降気味である。はたして『The Division』は、プレイヤーの期待に応えることができるのだろうか。今回の延期発表と共に、同作は2015年6月に開催されるE3へ出展されることが明らかにされている。