パルスのファルシのルシがパージでコクーン。スマホゲーで痛風と闘った男。それぞれのゲーミング


Now Gamingは毎週土曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて書きちらします。

今週のビッグニュースは、なんといっても『シルバー事件』HDリマスターPC版の発売でしょう。「『シルバー事件』って何?」という方は、こちらの須田剛一氏のインタビューをご覧ください。

 

ゲーム内に行列ができるのは『Division』だけじゃない

チュートリアルでつまずいていた『Elite: Dangerous』を再開した。しょっちゅう海賊に積荷を奪われたり、ワープ中に恒星に引っかかって自爆したり、密輸中に警察に睨まれたりしているが、それなりに楽しく遊んでいる。

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『Elite: Dangerous』はとにかく覚えることが多く、ゲームを進める手順も操作も複雑で言語はすべて英語。生まれた状態からハイハイをする段階へ移行するのにも根気と熱意がいる。しかしそのような苦労は、大宇宙に潜むロマンの前では霞んでしまう。勢力や経済など膨大な要素には底が見えないし、常に新しいイベントやドラマがユーザーを待ち受けている。もちろん、ハプニングも然りだ。個人的には、宇宙ステーションで着陸しようと思ったら、着陸地点が満杯で“ぷち行列”ができた時が楽しかった。普段は孤独を感じやすいが、MMOならではの出来事も多く、ハイブリッドな楽しみ方ができる「旅ゲー」だ。
by Minoru Umise

 

グラフィックが進化してもバッテリー寿命の短さは変わらず

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突如として公開された『Outlast 2』のデモ版。前作では精神病院という閉塞空間で追いつめられる恐怖を味わえたが、今回のデモ版ではいきなりアリゾナの寒村に放り出される。周囲には小麦畑や古ぼけた小屋。舞台が広くなり、どこに逃げればよいのか右往左往しているうちに囲まれる恐怖、という印象を受けた。

武器を持てず、逃げて隠れるしかないのは変わらず。ドラム缶の中に入ってさえいれば顔を出してもばれなかったり、ビデオカメラのバッテリーが切れても案外見える、なんていうゲームらしい仕様には気づかないフリをしよう。

はじめからパラノーマル全開な展開で「前作とは違った恐怖体験を届ける」という意思表明デモのようにも思えた。発売時期の近い『バイオハザード7』との比較も楽しみなところ。デモ版公開は11月1日までの期間限定なので、狂気の世界に触れるなら今のうち。
by Ryuki Ishii

 

パックマンはパックマン

最近、1日5~10分など少しずつプレイしているのが『PAC-MAN CHAMPIONSHIP EDITION 2』、言わずと知れた『パックマン』だ。

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本作は、初代パックマンをベースにした新シリーズで、CE・CE DXに続く第3弾だが、今回は敵に一度ぶつかっただけではミスにならない、パワーエサが特定のステージで1個しか出ない、それを食べたらモンスターが異常な速度で逃げるなど、パックマンといいながら大きくかけ離れていることに戸惑いもあった。

でも、時間と共に移動速度が上がって超高速で迷路を駆け抜けたり、3D映像でパックマンが迷路から飛び出す演出など、だんだんエスカレートしていくのが気持ちいい。何よりも、パックマンがエサやモンスターをどんどん食べて爽快にプレイできるところは変わっていない。やはりパックマンはパックマンである。
by Takashi Tsukasa

 

絶対に解かなければいけないパズルがそこにはある

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今週はPS4版『RETSNOM』。発売日からしばらくプレイしていたものの、まだ序盤にもかかわらず詰んでしまい寝かせていた。が、結局今回もヒラメキは降りてこず。

弊紙ではデモ版を紹介済みだが、パズルアクションでルールは単純ながら難しい。キャラクターの周囲を上下左右に反転させることができ、それで道をつくるのだが、どの場所で反転させるのかに頭をひねる。

一見シンプルなゲームだがストーリーもしっかりあり、これが面白い。ウイルスに感染した娘を助けるため、ワクチンが存在するであろう未来にきた父親という設定で、別の時間軸の存在や、ワクチン開発者の謎が絡んでくる。そしてその時代の人類を救うためのワクチンを(以下自粛)

まだ序盤なのになぜ先のことまで知っているのかというと、実は私、日本語版のローカライズ作業に関わっていたのだ。なのに、パズルが解けず自分の仕事をこの目で見られないなんて……いつかリベンジ!
by Taijiro Yamanaka

 

透析について心もとないブログを書いたアナウンサーが話題になっております。自分も8月に痛風を起こし休んだ身で、なかなか笑えません。

その痛みは「風が吹いても痛い」とか言われております。きっと『Ride to Hell』をしらふでクリアするよりも辛いでしょう。自分もどうにか痛みを紛らわせようと試行錯誤し、普段遊ばないスマホ向けタップゲーム『アビスリウム』をインストールしたりしてました。

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『アビスリウム』は、タップするとちょっとうざったい岩がハート(生命力)をぴゅっと出して、それを貯めてお魚さんやサンゴを創造していくゲームです。よくある単調なタップゲームなんですが、これが意外と効果てきめんで、心穏やかなBGMも痛みを和らげてくれます。

ふと思うと、電車の中でも同じ作業を繰り返すようなタイプのゲームを遊んでいる人が多いように思う昨今。現代の社会人も通勤の“痛み”をゲームで和らげてるのかもしれませんね。
by Shuji Ishimoto

 

だらだらしたい

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いつも目標を意識しながらゲームを遊ぶというのは好きじゃない。だらーっと適当に遊びたいときもあるんですよ。仕事じゃないんだから。だから私は今も『Diablo 3』を遊ぶんです。何も考えずにマウスのボタンをクリックしているだけで、意識せずともグリーンやオレンジの光が結果として現れるので、『Diablo 3』は私の無気力プレイ欲を満たしてくれるわけです。

老人になるまでだらだらゲームを遊びたいので、今年のBlizzCon 2016で『Diablo』関連の何かが発表されますように。
by Shinji Sawa

 

パルスのファルシのルシがパージでコクーン

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スクエニ信者として“ファイファン”シリーズはほぼ全作プレイしてきたが、第6世代コンソール以降は生粋のPCゲーマーにクラスチェンジしたので、『ファイナルファンタジーXIII』はSteamでPC版が出るまで未プレイだった。しかし、あまりにもパルスのファルシのルシがパージでコクーンだったために、クリア目前にしてコクーンをパージされたルシの冒険は忙殺。光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なる女性騎士の行く末を知る由もなかった。

本作の魅力は、何と言っても一本道が紡ぎ出す物語とプリミティヴかつスピーディーなアクティブタイムバトル。それは星の命運を賭けた戦い。それぞれが抱く過去との葛藤を繊細な感情表現で描いている。オープンワールドの洋ゲーRPGが哀れな操り人形を役者にしてくれるヴァナ・ディールだとすれば、これは理の書物を具現化する監督体験そのもの。筆者もしまむらの服を着てゴツいあんちゃんにハグされたい。
by Ritsuko Kawai