『Inferno 2』ツインスティックシューターとアクションRPGの融合。弾幕をかいくぐり、ダンジョンを踏破せよ

 

One Coin Gamer」 は、1コインつまりは定価500円以下で購入できるゲーム(ただしモバイル向けを除く)を紹介する連載企画。サクッとプレイできる良いゲームを求めている人、奇天烈なゲームを求めている人、とにかくお金を節約したい人たちに向け、魑魅魍魎の低価格帯ゲームを実際にプレイし、面白い面白くないに関わらず紹介してゆく。

第11回で紹介する『Inferno 2』は、『Geometry Wars』のような全方位シューターと見せかけて、じつはアクションRPGである。壁の向こうにひしめく敵が見える点など、どこか『Gauntlet』に近いものがある。Steamでの価格は498円。8月5日まで10%オフのセール中。開発を手がけたのは、さまざまなプラットフォームでレトロスタイルのSTGをリリースしているRadiangames

「EXIT」の周囲にある白いサークルが扉である。
「EXIT」の周囲にある白いサークルが扉である。

『Inferno 2』の操作感はツインスティックシューターであり、プレイヤーはメイン武器とミサイルを使い分け、弾幕をくぐり抜けながら敵を破壊して次のフロアを目指す。冒頭でアクションRPGであると述べたとおり、敵を倒せば経験値が得られ、レベルが上がれば武器をアップグレードできる。ただし、機体の周囲を浮遊するDroneの同時出撃数や、移動速度など基礎能力の強化に関しては、ダンジョン内に登場する特殊なアイテムが必要になる。

基本的には「EXIT」がフロアのゴールであり、そこに至るまでにはいくつかの扉が行く手を阻む。そのためプレイヤーは鍵を手に入れなければならず、それほど広くはないフロアをすみずみまで探索しなければならない。フロアには中から経験値やクレジット、またはミサイルなどが手に入る宝箱が配置されており、近づくと爆発するトラップなどもある。見た目からは想像できないかもしれないが、ダンジョンクローラーなのだ。

広い空間であれば広範囲に弾が飛ぶ「Spread」が有効だが、狭い通路ならば弾が壁に反射する「Reflex」を使うといい。
広い空間であれば広範囲に弾が飛ぶ「Spread」が有効だが、狭い通路ならば弾が壁に反射する「Reflex」を使うといい。

初期の段階では2機のDrone、1種類のメイン武器しか装備していないが、ゲームを進めるにつれ攻撃手段は増えていく。メイン武器とミサイルは最大で4種類まで増え、いつでも好きなタイミングで切り替え可能。とくにミサイルは重要で、つねに弾数を確保しておきたい。

どのステージにもShopが必ず出現する。ここでは集めたクレジットを使ったミサイルの補給や鍵の購入だけでなく、機体を一時的に強化するPowerの変更ができる。またクレジットを経験値に変換することもできる。死んでしまった場合、何度でもそのステージを最初からやり直せるが、手に入れた経験値やクレジットは死亡後に引き継がれることはない。よって、何度も挑戦してレベリングするということはできない。これ以上進めないと感じたときはShopで経験値を手に入れるか、ミサイルを大量に購入するなどして現状を打開するしかない。

フロア15あたりから難度は上昇していき、20の時点でこの弾幕である。
フロア15あたりから難度は上昇していき、20の時点でこの弾幕である。

残念なのは、4種類ずつ用意されているメイン武器とミサイルが、序盤のうちにすべて手に入ってしまう点である。その後もレベルアップで強化していくことはできるのだが、何かもう少し達成感が欲しいと感じてしまう。敵側の派手さは増すのに、自身の変化があまりないというのはさみしくもある。

500円以下で購入できて、どれぐらい長時間遊べるのか気になる方もいるだろう。『Inferno 2』は80フロアも用意されており、難度も高めなのでそう簡単にクリアできてしまうほど小粒ではない。また5階層進むたびに特殊なフロアが登場し、出現する敵やフロアの仕掛けも変化するという工夫もあり、ゲームプレイが単調に感じられることはないはずだ。

一風変わった全方位シューターを探しているのであれば、低価格の『Inferno 2』を候補に入れてみてはいかがだろうか。